

今回はGMOクリック証券の価格調整額(=配当金)について解説します。
本記事の内容!
対象:GMOクリック証券の配当金の仕組みを知りたい方
- 配当=価格調整額
- 価格調整額の仕組みを解説!
- 非課税再投資はできない…。
- 価格調整額を複利運用する方法を解説!
- 結論:配当の非課税再投資はできませんがGMOはオススメ
旧くりっく株365の場合は配当金を非課税で再投資できるのが強力なメリットでした。
しかし、2019年5月の改悪により年1回決済が必要になった為、非課税再投資はできなくなりました…。
改悪の内容についてはコチラをご覧ください。

そこで選択肢として出てくるのがGMOクリック証券の店頭CFD。
GMOクリック証券では配当金を価格調整額という形で受け取ることができます。
結論をいうと、店頭CFDの方がコスト面、利回り的にもくりっく株365より優秀でオススメなんですが、ブログ読者の方からよく、
- 価格調整額ってなに?
- なぜ配当金といえるの?
- 非課税再投資はできないの?
といったご質問をいただきます。
本記事では上記について図解を交えながら分かりやすく解説していきます。
ぜひ最後までじっくりご覧ください。
イギリス100|GMOクリック証券(店頭CFD)の配当=価格調整額とは?


GMOクリック証券では配当金を価格調整額という形で受け取るコトができます。
特徴をくりっく株365と比較してみました。下表をご覧下さい。
▼くりっく株365とGMOクリック証券【配当金の特徴】
項目 | くりっく株 365 | GMO クリック証券 |
呼び方 | 配当金・金利 相当額 | 価格調整額 |
回数 | 年50回程度 (毎週水曜) | 年4回 (3・6・9・12) |
配当金 利回り※ | 3.16% | 3.98% |
※2018年実績

尚、店頭CFDは為替影響を受けるので配当利回りに差がでています。
詳しく知りたい方は【比較】FTSE100投資くりっく株365とGMOクリック証券の違いとは?をご覧ください。

【補足】価格調整額の仕組みとは?


価格調整額は、
株価指数CFDの原資産である先物をのせかえる(ロールオーバー)ときに発生します。
ロールオーバは年4回あるので価格調整額を年4回貰えるということになります。
イメージは下の画像の通りです。

原資産や先物取引について説明するとかなり長くなってしますので、ざっくり解説すると…
[cat_fusen01 title=”ここがポイント!”]- 株価指数CFDは先物のインデックスをベース(原資産)に決まる!
- 先物は3ヶ月に1回決済が必要!
- CFD取引では期限がきた先物から、新しい先物に自動でのりかえる!
- 期末と期初の先物の価格差を調整額として受け取れる。
- 価格差=短期金利ー配当金なので、実質配当金を受け取ったコトになる。[/cat_fusen01]
という感じですね。
価格調整額のイメージ図をご覧ください。


イギリス100の場合、期初の先物は配当分下落します。
そして期末に近づくにつれて実際のインデックスに近づく⇒ロールオーバーで価格調整額をGET、を繰り返すことで配当金がどんどん積み重なるという感じですね。

あまり深く考えすぎる必要はありません。結論として
- 年4回配当金がもらえる
- くりっく株365より利回りが高い【実績】
というコトだけ覚えればOKです。
【実績】取引画面で価格調整額を検証!
2019年6月20日にイギリス100の価格調整が発生したので、画像付で解説しておきます。
▼2019年6月20日チャート
上記の通り2019年6月21日取引開始と同時に、ロールオーバーにより
7429.8⇒7358.0ポンドに下落しています。
▼価格調整日前日のイギリス100終値
▼価格調整後のイギリス100始値
価格調整額の計算式としては、下落分×ポンド円レート×0.1(取引単位)になるので、
- 7429.8-7358.0=71.8ポンド下落
- 71.8×136.23×0.1=978円![/cat_box01]
となります。
>>GMOクリック証券 公式サイトはこちら (https://www.click-sec.com/)配当(価格調整額)の受け取り方はポジションの評価損益に含まれる
ここからは価格調整額=配当金はどのように受け取れるのか?
という点について解説していきます。
結論からいうと
「配当金は各ポジションごとの含み益としてカウントされます。」


含み益なので配当金はそのまま使えません。
建玉を決済して初めて使えるお金になります。下記のケースでも同じです。
- 配当金を再投資したい
- 生活費として使いたい
つまり旧くりっく株365のメリットであった配当金の非課税再投資はできないということですね。
【重要】店頭CFDは配当金の非課税再投資ができない。
[cat_fusen01 title=”ここがポイント!”]決済しないと配当金は使えない=非課税再投資ができない。[/cat_fusen01]

上図の通り
「配当金を再投資したい場合は、決済が必要になる!」
という点は十分理解しておく必要があります。
GMOクリック証券で運用される方はしっかり頭に入れておきましょう。
>>GMOクリック証券 公式サイトはこちら (https://www.click-sec.com/)イギリス100の配当を再投資(複利運用)する方法
最後に配当を複利運用する方法について解説しておきます。


FTSE100を複利で運用する場合は、価格調整額が貯まったら、決済して追加で買うという流れになります。
イメージが掴みやすいように、シミュレーションしてみます。
シミュレーション:
- FTSE100:7200pt(固定とする)
- 保有枚数:9枚
- 建玉1枚あたりの購入資金:3万円
- 年配当(価格調整額):3700円/枚
この条件で配当金の複利運用をする場合は、次のような形になります。
- 1年保有すると配当金が33,300円貯まる。
- FTSE100の建玉を9枚すべて決済する。
- 取引余力が33.3万円になる。
- 33.3万÷3≒10枚分のFTSE100を購入する。
9枚分の価格調整額を使って、10枚目の建玉を購入している=配当を再投資した、という事になります。
少し複雑な説明になりましたが、
価格調整額が貯まる⇒決済する⇒買い直す!
ということだけ覚えればOKです!
補足:含み損・含み益がある場合はどうする?
ただし、上記のシミュレーションはFTSE100の価格が固定という前提で話をしています。
投資初心者
この場合も同様で、シンプルに価格調整額だけを見て決済すればOKです。
理由として
「再購入した建玉のロスカットラインは決済前と変化しない=同条件で投資が継続出来ている。」
と判断できるからです。
含み損があった場合を例にシミュレーションしてみましょう。
シミュレーション条件:
- 購入時のFTSE100:7200pt
- 1枚当たりの購入資金:3万円
- ロスカットライン:5000pt
- 現在のFTSE100:6700pt
- 価格調整額:3万円
- ポンド円レート:140円固定
このケースでは、価格調整額が3万円で、含み損は(7200-6700=)500pt×140×0.1=-7000円なので、決済して手元に残るお金は5.3万円となります。
▼含み損ありで決済したときのお金
投資元本 | 価格 調整額 | 含み損 | 決済後 |
3万円 | 3万円 | -7000円 | 5.3万円 |
ここで、新規建玉を3万円で購入して、残り2.3万円で建玉を購入しなおすと、
結果的に再購入する建玉のロスカットラインは1度目に買ったときと同じレートになります。
項目 | 1枚当たりの購入資金 | ロスカットライン |
新規建玉 | 3万円 | 4700pt |
再購入する建玉 | 2.3万円 | 5000pt (決済前と変化なし) |
つまり、
「含み損があっても、決済して買いなおせば、ロスカットラインは変わらない=これまでと同じリスクで運用出来ている」
ということになります。
結論として、
[cat_fusen01 title=”ここがポイント!”]含み損があるポジションを決済して再購入してもロスカットラインは変わらない=配当を再投資するときの評価損益は無視でOK![/cat_fusen01]
という事になります。

まとめ:GMOクリック証券の価格調整額
今回は「GMOクリック証券(店頭CFD)の価格調整額=配当金の仕組み」
について解説しました。
決済すれば再投資することができるので配当の複利運用は可能です。
非課税再投資はできませんが、くりっく株365よりもコスト面や配当利回りは優秀なので、FTSE100に投資する人はGMOクリック証券がオススメですね。
乗り換える手間はありますが、同じFTSE100投資でも、運用先を間違えると利益に大きく差が出てしまいます…。

この機会に有利な条件(=店頭CFD)に変更して、FTSE100投資のメリットを最大限受け取りましょう!
くりっく株365が改悪された為、FTSE100に長期投資したい人はGMOクリック証券が必須…!
登録無料、店頭CFDでFTSE100積立投資を始めましょう!
>>GMOクリック証券 公式サイトはこちら (https://www.click-sec.com/)なお、GMOクリック証券ってどんな会社?という方はGMOクリック証券【店頭CFD最強】|評判・メリット・デメリット!をご覧ください。

コメント
コメント一覧 (11件)
配当(価格調整金)の再投資の記事、とても勉強になりました。
可能であれば、2点、お教えください。
1つ目です。
satoさんは1枚ごとの投資額を3万で想定されていますが、
利益がのって含み益が2万くらいになった場合、
必要証拠金1万+含み益2万の計3万円で運用し、
もともとの3万のうち2万円は、次の投資にまわせるイメージであってますでしょうか?
もしくは元々の3万+含み益3万になれば、元々の3万円はまるまる運用にまわせるのでしょうか?
2つ目です。
GMOの価格調整額は、年4回とのことですが、
実際の配当はもっと何度もあると思います。
年4回のタイミング前に売った場合、その配当分はもらえないのでしょうか?
みんみんさん。いつもコメントありがとうございます!
さて質問の件、1つずつ回答しますね。
①含み益は次の投資に回せるか?について
結論としては、決済すれば含み益を次の投資に使える。という回答になります。
GMOクリック証券の場合、建玉の含み益は取引余力に反映されません…。
そのため、含み益も価格調整額同様、決済して初めて次の投資に回せるお金=取引余力となります。
②年4回のタイミング前に売った場合、配当は貰えないか?
残念ながら価格調整日前に売ってしまうと価格調整額として配当金は貰えません。
記事でも説明していますが先物のロールオーバーにより発生するものですので。
ただし、解釈としては価格調整日の前に売る=実質的に配当金が乗っかった先物価格で売ることが出来るので、配当金を貰ったことと同義になりますね。(含み益として配当金を得るか、価格調整額として配当金を得るかの違いです。)
イメージ掴めましたでしょうか?またわからないコトがあればいつでもコメントしてください!
sato様
迅速な回答ありがとうございます。
当初証拠金としていれた分を(A)として、配当などで含み益となった分を(B)とした場合、
(B)は決済しなければ、次の投資に使えないという意味ですね。理解しました。
(A)について、satoさんは、FTSE1枚あたり3万スタートを推奨されていますが、
(B)が利益がのって2万となった場合、(A)3万+(B)2万で、5万の体制になります。
(B)は決裁しなければ取り出せないとしても、(A)については調整できると考えてよいのでしょうか?
上記の場合、(A)は最低証拠金1万をのこしておけば、(B)の2万を含め、計3万の体制が維持できるという計算であってますでしょうか?
みんみんさん。
参考になるコメントありがとうございます!
まず結論としてみんみんさんの理解で正しいです!
ボクのプランでいう、3万の内訳は↓
①必要証拠金1万円+②任意証拠金2万円=3万円
ここで、②に関しては自由に取引余力に戻すことができるので含み益が出たら、取引余力に戻して次の投資に回す。
うん、全然アリな運用だと思います!
ただし!この運用の場合、ロスカットレートが上がってしまう点は認識しておいてください。
例えばボクの場合は7000ptで1枚買った時、5000ptをロスカットレートすべく必要1万+任意2万で買います。
仮に9000ptになり、含み益が2万になったとして、任意を取引余力に戻すとその建玉のロスカットレートは7000ptになります!
実態としてはボクも上記の運用をすると思います!株価が下がってきたら、任意証拠金を追加すればいいですしね。
(質問のおかげで頭の整理が出来ました!ありがとうございます!)
はじめまして。
非常にわかりやすい記事、ありがとうございます。
ひとつ質問させてください。
新しいくりっく株のスプレッドが小さくなるという前提ですが、配当を再投資して複利効果を狙う場合は決済して再投資が必須ということであれば、年に4回決済が必要なGMOクリック証券のCFDよりも年に1回だけ決済すれば良い新しいくりっく株365の方が良い気がします。
そうなると手数料や金利相当額、為替リスクの有無が差になってきますが、それらを考慮してGMOが優れているという判断でしょうか?
まだ始まってもいない新しいくりっく株365のことを期しても仕方ないのかもしれませんが、考え方が間違っていないか(何か見落としている点があれば)教えてもらえればと思います。
kottonさん!
はじめまして!コメントありがとうございます!
年4回価格調整額が発生するたびに再投資する場合に、新くりっく株365のスプレッドが狭いならどちらがいいのか?について回答します。
結論としては、スプレッドと手数料の総額コストが安い方で運用した方が良い。
というのがボクの見解になります。
kottonさんの考え方は僕と同じで、やはり新くりっく株365の仕様次第となってしまいますね。
スプレッドが今より1/10になって決済コストが新くりっく株365の方が安くなるのであればそちらで運用を開始するでしょう。
なお、現時点でGMOを推している・選択している理由はハッキリしています。
現くりっく株365と比較して、コスト(スプレッド・手数料)が圧倒的に安いからです。
無期限保有ができれば長期投資前提で配当金の非課税再投資のメリットが大きかったのですが、
どちらも決済期限があってスプレッドに10倍も差があるならば、現時点ではGMOで運用することがベストだと考えています。
もし新くりっく株365のスプレッドが極狭でトータルコストで安くなり、かつ現在の大幅なインデックス乖離も修正されるのであれば、再度乗り換えるかもしれませんが、
はっきりするまではコスト安のGMOで積み立てる方針です。
参考にしていただければ幸いです。
ご回答ありがとうございます。
結局は新しいくりっく株365の行く末を見ないと比較はできませんし、とりあえず現時点で有利な方に乗ってより良い商品が出れば乗り換えれば良いですもんね。
どちらにしろ課税を後回しにして確定申告せずに放置して運用は難しくなってしまったのが残念です。
とはいえ、面倒ではあるけど利回りが良いのは間違いありませんもんね。
またちょくちょく覗きに来ます。
ありがとうございました!
そうですね!
くりっく株365から乗り換えてみて思うのはやはり買った瞬間から-5000円スタートになるスプレッドは広すぎます(^^;
またGMOは店頭CFDで公平性に疑問があるような書きっぷりの記事が多いですが、実態としてインデックス乖離がほぼないのもかなり気に入ってますね!
個人的には新くりっく株365が余程の好条件でない限りは、このまま運用すると思います。
有益な情報を発信できるように努力しますので、またよろしくお願いします!
sato様
投資に興味があり、このサイトにたどり着きました。
しかし、興味があるだけで実際、まだ良く理解していないので御教示頂ければと思います。
同様に、月3万円で考えており、年4回価格調整額での決済時期についての質問になります。
一番初めに、今月11月から、1枚づつ購入したとして、決済月が変わるかと思います。どの様に決済を行っていけば宜しいのでしょうか。
宜しくお願い致します。
やぎちゃんさん!
コメントありがとうございます!投資、ぜひやっていきましょう(^^♪
以下の通り回答しますね。
まずCFDには決済期限がないので、11月に購入した場合、
価格が上がり満足いく利益がでたタイミングで決済すればOKです。
先物取引だと、やぎちゃんさんが思っているとおり、決済月というのがあるのですが、
CFDは証券会社が自動的にのりかえてくれる為、長期保有できるという点がメリットです。
次にFTSE100は3月、6月、9月、12月に配当が貰えますので、
今月買うと、12月には保有枚数分、配当金が貰える仕組みになっています。
(昨年度の実績だと1枚あたり904円)
このようなイメージですが、いかがでしょうか?
更にご質問があればLINEでも受け付けてますので、良かったら以下のリンクから活用ください。(コメントよりもタイムリーに返事が出来るかと思います。)
sato様
早々の御連絡、御教示ありがとう御座います。
早速、LINE友達追加させて頂きました。
GMOクリック証券には、既に口座開設済みですので、
再度、LINE若しくは、ここで、ご相談させて下さい。
以上、今後とも宜しくお願い致します。