制度改正が決定し、話題になっているつみたてNISA。
しかし「つみたてNISAは何がお得なのか、いまひとつ理解できない」という方も多いですよね。
そこで今回は、つみたてNISAの仕組みや制度改正でお得になるポイント、メリット・デメリットについて解説します。
つみたてNISAについて興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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つみたてNISAとは?
つみたてNISAとはわかりやすく言うと、専用の口座から購入した投資信託の利益が非課税になる制度です。
投資では通常、利益に対して20.315%の税金がかかります。
しかしつみたてNISA口座から投資信託を購入すれば、利益に税金がかかりません。
つみたてNISAはより多くの国民が長期・分散投資に取り組めるように、国が設けた制度です。
投資信託とは?
「そもそも投資信託って何?」という方も多いでしょう。
投資には株やFXなど、さまざまな方法がありますが、「自分にもできるか不安…」「もし失敗したら…」と躊躇してしまいますよね。
そんな人におすすめなのが、投資信託です。
投資信託とは、自分の代わりにプロが株や債券に投資してくれる金融商品。
複数の投資家から資金を集めて、ひとつの「ファンド」を作ります。
個人投資家は投資している金額に応じて、ファンドの運用益の一部を「分配金」として受け取れる仕組みです。
ただし資産運用をおまかせする対価として、個人投資家は「信託報酬」を払わなくてはなりません。
とはいえ信託報酬は、自分が運用している金額の0.2%程度なので、それほど負担に感じないでしょう。
つみたてNISAの利用条件①積立投資のみ
投資信託は好きなタイミングで、好きな金額分買うこともできます。
しかしつみたてNISAの非課税対象となるのは、「積立投資」で得られた利益のみです。
積立投資では、毎月・毎週・毎日などの決まったタイミングで、設定しておいた金額分の投資信託をコツコツ買い付けます。
一度設定さえしてしまえば、購入は自動でおこなわれるので、とても簡単です。
他にも以下のようなメリットがあります。
- 購入のタイミングを考える必要がない。
- 一括で購入するより、リスクを分散できる。
任意のタイミングで購入した投資信託の利益は非課税にできないので、注意しましょう。
つみたてNISAの利用条件②国が認めた銘柄のみ
つみたてNISAで購入できるのは、国の基準を満たした長期運用向けの投資信託だけです。
投資信託には数千の銘柄があります。
2022年12月でつみたてNISAに対応しているのは、その中でも約200本の銘柄のみです。
- 「インデックスファンド」…リスクをおさえて安定重視の運用をする。ローリスク・ローリターン。185本がつみたてNISAの対象。
- 「アクティブファンド」…ある程度のリスクを許容して、積極的にリターンを狙う。ハイリスク・ハイリターン。24本がつみたてNISAの対象。
初心者はまずインデックス型のファンドで感覚を掴むのがおすすめだとされています。
買いたい銘柄が見つかっても、つみたてNISAの対象外になっている可能性があります。
一部のETFもつみたてNISAの対象
投資信託と似た金融商品に、「ETF(上場株式投資信託)」があります。
ETFでは7本の銘柄がつみたてNISAの対象です。
銘柄数が少ないため、証券会社によっては、つみたてNISAの対象ETFを一切取り扱っていないことも。
関連記事:ETFのおすすめ銘柄まとめ!初心者必見の国内・米国ETFの魅力とは
つみたてNISAの利用条件③株やFXは対象外
このようにつみたてNISAで買えるのは、一部の投資信託とETFだけです。
当然ながら以下のような投資対象は、つみたてNISAの非課税対象外となっています。
- 株
- FX
- 先物・オプション
- 不動産
- 金・銀・プラチナ
- 債券
しかし詳しくは後述しますが、より幅広い投資対象を非課税にできる「一般NISA」という口座もあります。
一般NISAとつみたてNISAを併用すれば、幅広い投資を非課税でおこなえます!
つみたてNISAが制度改正でさらにお得!
2022年12月12日に、つみたてNISAの制度改正が発表されました。
従来より利用しやすくなったと話題です。
初心者の方も積立投資を始めるチャンスですよ。
つみたてNISAの制度内容【変更前・変更後】
つみたてNISAの制度は下記の通り変更されます。
変更内容が適用されるのは、2024年1月からです。
従来 | 変更後 | |
---|---|---|
非課税期間 | 20年 | 期限なし |
年間非課税枠 | 40万円まで | 120万円まで |
最大非課税枠 | 800万円 | 1,800万円 |
実施期間 | 2042年まで | 恒久化 |
一般NISAとの併用 | × | ○ |
変更点を順番に見ていきましょう。
変更点①ずっと非課税になる
今まで投信積立の利益が非課税になるのは、つみたてNISAの利用を開始してから20年だけでした。
しかし今回の制度改正によって、20年間の縛りがなくなります。
21年目も、22年目も、30年目も、ずっと非課税で投信積立を運用できる!ということです。
また「つみたてNISAの制度は、2042年に終了する」と宣言されていましたが、今後もずっと恒久的に続けていくと発表されました。
ただし無限に何円でも非課税で投資できるわけではなく、最大1800万円までと定められています。
変更点②1年間で非課税になる金額が従来の3倍に
従来のつみたてNISAで非課税になる投資額は、1年間で40万円まででした。
しかし制度変更後は、1年間で120万円まで非課税で投資できるようになります。
従来の3倍も多く非課税になるというのは、非常に大きいですね。
ただし今までの積立投資額がトータルで1800万円を超えると、つみたてNISAの対象外になります。
たとえば毎年最大投資枠120万円分の積立投資をすると、1800万÷120万円なので、15年間は非課税で運用できます。
変更点③一般NISAと併用できるようになった
つみたてNISAとよく似た国の非課税制度に、「一般NISA」があります。
制度変更前のつみたてNISAは、一般NISAと併用できませんでした。
どちらか片方だけを選ぶ必要があったのです。
しかし制度変更後は、つみたてNISAと一般NISAを併用できるようになります。
投資信託も株も非課税で運用できるようになるので、「いろいろな投資にチャレンジしたい」という人にとってはビッグチャンスです。
すでにNISAを利用している人はどうなる?
すでにつみたてNISAや一般NISAを利用している人も、2024年から新しい非課税枠を満額利用できます。
今までいくらNISAで投資してきたかは関係ない、ということです。
まだNISAで投資したことがない人は、2024年までにNISA口座を開設して投資を始めたほうが、非課税になる金額が増えてお得ということ。
「NISAがお得になるみたいだし、2024年から投資を始めてみようかな」とお思いになるかもしれませんが、待つ必要はありません。
関連記事:投資信託おすすめ銘柄&証券会社人気ランキング!初心者向け最新情報まとめ
つみたてNISAと一般NISAの違いとは?
つみたてNISAと一般NISAの違いは、2024年1月の制度改正後、おもに次の2点となります。
- 対象商品
- 非課税になる金額
つみたてNISAと一般NISAは2024年1月から併用できるようになるので、投資対象ごとに使い分けるのがおすすめです。
①対象商品の違い
一般NISAはつみたてNISAより、非課税対象の商品が幅広いです。
- 株
- 投資信託
- ETF
- REIT
- ETN
いっぽうつみたてNISAの非課税対象は、積立投資で購入した約200銘柄の投資信託とETFに限られています。
一般NISAなら「この銘柄でなくてはならない」という縛りがなく、自由に投資できるのが魅力です。
②非課税になる金額の違い
つみたてNISと一般NISAは、非課税で投資できる金額にも違いがあります。
つみたてNISA | 一般NISA | |
---|---|---|
年間非課税枠 | 120万円 | 240万円 |
最大非課税枠 | 1,800万円 | 1,200万円 |
最大非課税枠は、つみたてNISAと一般NISAの「合計」で1,800万円までです。
一般NISAで1,200万円の投資枠を使い切ったら、つみたてNISAで非課税にできるのは残りの600万円だけになります。
関連記事:つみたてNISAの利益をシミュレーション!将来いくらになる?
つみたてNISAをするメリット・デメリット
続いては、つみたてNISAをするメリット・デメリットについて解説します。
つみたてNISAをするメリット
まずはつみたてNISAをするメリットから解説します。
具体的には以下の通りです。
- 投信積立の運用利益が非課税になる
- 少額からでも始められる
- 自動的に積立ててもらえる
- 長期的に運用できる
これらについてそれぞれ解説します。
投信積立の運用利益が非課税になる
つみたてNISAでは、投信積立の運用利益が年間120万円・最大1800万円まで非課税になります。
通常は利益に対して約20.315%の税金がかかってしまいますが、つみたてNISAを利用すれば、この税金を支払う必要がありません。
利益をそのまま受け取れるのがメリットですね!
少額からでも始められる
つみたてNISAは少額から始められるのがメリットです。
毎月1,000~30,000円程度の金額で取り組めます。
長期的にコツコツ資産形成できるので、「株やFXはハイリスクで怖い」という堅実派の方からも人気があります。
無理なく将来の資産を増やしたいと考えている方におすすめです。
自動的に積立ててもらえる
つみたてNISAでは毎月積立をおこなってもらえるので、自分で買うタイミングを見極める必要がありません。
投資の初心者の場合、購入タイミングがわからない方も多いですが、つみたてNISAは自動的に毎月積立てくれるので安心です!
高値掴みも自動的に避けてくれるので、安心して任せられますよ。
長期的に運用できる
つみたてNISAは10年以上かけて長期運用するのが基本です。
途中で価格が下がってしまっても、長期的にみると上がっていく傾向があります。
利益をさらに投資に回せば、どんどん資金効率が上がっていき、「複利」の効果を得ながら効率よく運用できますよ。
つみたてNISAをするデメリット
続いては、つみたてNISAを利用するデメリットについて解説します。
具体的には以下の通りです。
- 金融商品に縛りがある
- 絶対に資産が増えるとは言えない
これらについてそれぞれ解説します。
金融商品に縛りがある
つみたてNISAでは金融庁が投資信託を選んでいるため、自由に選べるわけではありません。
厳しいチェックを通過しているもののみ選べるので、初心者からするとありがたいですね。
しかし自分で選びたいと考えている方にとっては、縛りがあるので自由度が減ってしまいます。
そのため、投資する先を自由に決めたい方はつみたてNISAではなく一般NISAを利用してくださいね。
絶対に資産が増えるとは言えない
投資である以上当たり前の話ですが、絶対に資産が増えるとは限りません。
つみたてNISAをしておくことで、将来的に資産が確実に増えると考えている方も多いです。
しかしつみたてNISAも投資なので、最悪の場合元本割れしてしまうことも考えられます。
必ず資産を増やせるわけではないので、失ってしまうリスクもあると覚えておきましょう。
関連記事:SBI証券でつみたてNISA!始め方からおすすめの銘柄までわかりやすく解説
つみたてNISAをやるべき人の特徴
続いては、つみたてNISAをやるべき人の特徴について解説します。
具体的に以下に当てはまっている方は、つみたてNISAを利用するのがおすすめです。
- 自分で投資をするほど時間がない方
- 少額で投資をしたい方
- 投資経験が少ない方
これらについてそれぞれ解説します。
自分で投資をするほど時間がない方
まずは自分で投資をするほど時間がない方におすすめです。
投資を本気でやるとなれば、チャートを見る時間を作ったり投資について勉強したりと何かと時間がとられてしまいます。
そんなに投資に時間をかけられないという方も多いです。
しかしつみたてNISAであれば、自動的に投資をしてもらえるので投資に関する知識がなくても問題ありません。
時間がとられることもないので、自分で投資をする時間がないという方も挑戦できます!
副業的な収入が欲しいと考えている方は、将来を見込んでつみたてNISAを利用してみてくださいね。
少額で投資をしたい方
つみたてNISAは少額で投資できるので、少額投資をしたいという方にもおすすめです。
FXや株のような投資に手を出そうとすると、数十万円~数百万円程度の資産がないと難しくなってしまいます。
しかしつみたてNISAであれば、毎月1,000円程度でも投資できるので、少額で投資をしたい方におすすめ。
まとまった資金を用意できないけど、できるだけ資産を増やしたいと思っている方にとてもおすすめですよ!
投資経験が少ない方
最後は投資経験がない方におすすめです。
先ほどから言っている通り、つみたてNISAは自動で積み立ててくれるので、自分で投資を行う必要がありません。
選ぶ銘柄もかなり絞られているので、安心して投資することができますね。
もちろん銘柄の選ばれた基準もかなり高いので、初心者でも安心できます。
投資経験がないけれど、投資をしてみたい方は、ぜひつみたてNISAを利用してみてくださいね。
つみたてNISAを始めるのにおすすめの証券口座
続いてはつみたてNISAを始めるのにおすすめの証券口座について解説します。
つみたてNISAは1人1口座までしか開設できないので、慎重に選びましょう。
具体的におすすめの証券口座は以下の通りです。
- 松井証券
- マネックス証券
- SBI証券
これらの証券口座について解説します!
松井証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,580件 |
株式以外 | FX 先物・オプション |
口座開設・取引までの日数 | 最短3日 |
特徴 | 使い勝手の良いツール お得な手数料 手厚いサービス |
松井証券のつみたてNISA口座は、つみたて期間を毎日と毎月の選択が可能です。
毎日積立の場合一日上限1,600円、毎月積立の場合1か月上限33,333円で積立ができるので、融通が利きますね!
松井証券で取り扱っている商品は、投資信託のみです。
ETFは取り扱っていないので、気をつけてくださいね。
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関連記事:松井証券の評判・口コミまとめ!手数料や投資信託についても解説
マネックス証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,235件 |
株式以外 | 債券 FX 先物・オプション 金・プラチナ |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 100円から始められる 米国株に強い お得なマネックスポイント |
マネックス証券でつみたてNISAをやるとなると、マネックスポイントがたまります。
マネックスポイントがたまるとAmazonギフト件と交換することもできるので、投資以外にもメリットがあるのが特徴ですね!
またマネックス証券でも毎日積立で1日上限1,600円、毎月積立の場合1か月上限33,333円で積立ができます。
リスクを分散させたい方向けの証券口座ですね!
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関連記事:マネックス証券の評判・口コミまとめ!米国株やIPOの人気についても解説
SBI証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 2,632件 |
株式以外 | 債券 FX CFD 金/銀/プラチナ 先物・オプション 保険 |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 圧倒的口座数 100万円まで手数料0円 充実のサービス |
SBI証券のつみたてNISAでは、100円から始められるのが最大の特徴です。
多くの証券口座では数千円~数万円からつみたてが可能なことが多いです。
しかしSBI証券では100円からでも投資ができるので、少額投資をしたい方に非常におすすめ!
買い付け手数料もかからないので、少額投資をしても問題ありません。
ぜひSBI証券でつみたてNISAを始めてみてくださいね。
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関連記事:SBI証券の評判・口コミ!実際のところどうなのか利用者の声から徹底解説
【まとめ】つみたてNISAのデメリットは少ないから始めるべき!
この記事では、つみたてNISAについて・メリット、デメリットについて解説しました。
基本的にはメリットが多い投資なので、初心者におすすめです!
またつみたてNISAは1人1口座しか開けないので、慎重に証券会社を選びましょう。
この記事で紹介している証券口座はどれもおすすめなので、ぜひ口座開設をしてみてくださいね!
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