

2019年5月24日に株価指数CFDくりっく365の上場廃止&新商品上場が発表されましたね。
今回の改悪について、以下3ステップで分かりやすく解説します。
本記事の内容:
- 3つの変更点
- 3つの注意事項
- くりっく株365の代替手段=店頭CFD
ちなみにぼくは本件を受けてGMOクリック証券「店頭CFD」に乗り換えました…!
上場廃止を聞き、投資方針にお悩みの方は参考になる内容です。

ぜひ最後までじっくりとご覧ください。
FTSE100のくりっく株365
プラ転してきました。2年後には上場廃止になるので、ある程度含み益が出たら売ってGMOに乗り換え予定。
スプレッドは1/10、決済期限なし、インデックス乖離ほぼなしなので、
くりっく株365よ優位性はほぼありませんね。 pic.twitter.com/juJXfx607S
— SATO@セミリタイアを目指す人 (@SATO80304694) June 11, 2019
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くりっく株365が上場廃止&新商品上場!3つの変更点
変更点は以下の3つです。
3つの変更点
- 取引期限が最長15ヶ月になる。=無期限保有が不可
- NYダウの取引単位が1/10=少額から取引可能
- 取引銘柄追加【金・原油】

▼くりっく株365新旧比較
項目 | 新くりっく株365 | 現くりっく株365 |
取引銘柄 | ・日経225 ・NYダウ ・FTSE100 ・DAX ・金 ・原油 | ・日経225 ・NYダウ ・FTSE100 ・DAX |
取引単位 | 指数×100円 指数×10円(NYダウ) ETF価格×100円 | 指数×100円 |
取引期限 | 最長15ヶ月 | なし |
レバレッジ | 約25倍 | 約25倍 |
配当・金利相当額 | あり | あり |
取引方式 | マーケットメイク方式 | マーケットメイク方式 |
(赤字が変更部)
では変更点の詳細を1つずつ確認していきましょう。
変更点①:取引期限が最長15ヶ月になる。=無期限保有ができなくなる。
変更点1つ目。現くりっく株365が廃止されて、最長15ヶ月しか保有できない新くりっく株365が上場します。
ポイントは「無期限保有ができなくなること」
▼無期限保有ができないデメリット
- 配当金の非課税再投資ができない
- 毎年、買い替える為のコストが掛かる
- =利回りが大幅に低下する。
(このデメリットは記事後半で詳しく解説します。)

▼原文
現行の株価指数商品に代わる新商品として、「日経225リセット付証拠金取引」、「DAX®リセット付証拠金取引」、「FTSE100リセット付証拠金取引」および「NYダウ リセット付証拠金取引」を上場することと致しました。
現行商品とは異なり、取引期間は15か月間となり、1年に1度、リセット(最終決済)が行われます。
引用元:東京金融取引所
現くりっく株365の廃止は2021年3月…!


現くりっく株365は2021年3月頃に廃止されて強制決済。
それ以降は有効期限付の新くりっく株365で運用することになります。
新商品に切り替わるまでの流れは以下のとおり。
- 2020年10月
:新くりっく株365(21年リセット)がスタート - 2021年3月
:現くりっく株365が廃止(強制決済) - 2021年9月
:新くりっく株365(22年リセット)がスタート - 2021年12月
:21年分がリセット(強制決済)される
引用元:東京金融取引所
2021年3月時点で強制的に決済されます。
それまでに「次の投資方針を決めておく必要があるので注意しましょう。」

変更点②:NYダウの取引単位が1/10に!
変更点2つ目。2020年2月10日の新情報でNYダウの取引単位が1/10になります。
「NYダウ リセット付証拠金取引」については、取引単位が現行商品の「株価指数×100円」から「株価指数×10円」になります。
引用:東京金融取引所原文
画像のとおり必要資金が1/10に…!

推測ですが、NYダウのレバレッジを25倍に調整するんだと思います。
(実は現くりっく株365はレバ約60倍と高すぎ…。)
▼NYダウのレバレッジ(価格29000の場合)
銘柄 | 現物 価格 | 必要 証拠金 | レバ レッジ |
(現) NYダウ | 290万 | 4.7万 | 約61倍 (高すぎ) |
(新) NYダウ | 29万 | 1.16万 (予想) | 約25倍 (予想) |
ちなみにGMOクリック証券の店頭CFDも新くりっく株365と同じく株価指数×0.1倍。
▼GMOクリック証券のNYダウ
つまりNYダウのサイズ変更は、
「くりっく株365としては改善ですが、他と比較して有利になったわけではない」
とご理解ください。
変更点③:金・原油が追加!
変更点3つ目。金・原油が追加です。


金や原油は金融市場が暴落するときに上昇する傾向があります。
▼リーマンショック時の金の値動き
つまり新くりっく株365では
「インデックス投資をしながら、株価暴落に備えて金や原油でリスクヘッジが可能になった」
ということです。
▼金・原油の詳細
商品が増えるのは良いニュース。
…ただし、GMOクリック証券の店頭CFDでも金・原油は投資可能です。
▼GMOの取引銘柄ランキング
さらに他にも米国VIなどのリスクヘッジ向き商品が多数…!
つまり金・原油の追加はくりっく株365の魅力が上がる情報ではありません。

ここまでのポイントをまとめます。
▼変更内容まとめ
- 無期限保有ができなくなる【超デメリット】
- NYダウの取引サイズが1/10【改善】
- 金・原油が追加【改善】
- ただし、改善点もGMOと比較するとメリットにはならない。
やはり無期限保有ができなくなったのは痛すぎますね…。
他の改善点もGMOクリック証券では当たり前のこと。
「改悪」という認識で間違いないでしょう。
ではここから、具体的な注意事項の説明に移ります。
くりっく株365の商品変更に伴う2つの注意点


今回の変更における注意点は次の3つ。
くりっく株365仕様変更に伴う注意点
- 配当の非課税運用ができない=利回り低下
- ロールオーバーコストの発生
やはり無期限保有ができないので、課税&コスト増加により配当利回りが低下する点が最大のデメリットですね。
くりっく株365で損したくない人は、ここからの内容をしっかり理解してくださいね。
注意点①:配当の非課税運用が不可=利回りの低下

新くりっく株365は年に1回決済が必要です。
このとき利益に対して、20.315%の税金がかかります…。
(確定申告が必要な利益が出た場合のみ)
利回り低下をFTSE100の配当金ベースで計算してみました。↓
▼配当利回り比較(FTSE100)
種類 | 投資 元本 | 年間配当 | 利回り |
FTSE100 | 20万 | 22,216円 | 11.1% |
(税引後)17,702円 | 8.8% |
利回りは11.1%→8.8%=2.3%低下する結果に…。

注意点②:次年度くりっく株365に乗り換える際に手数料がかかる。=ロールオーバーコストの増加
次にコストが大幅に増加します。
新くりっく365で長期投資する場合は、1年に1回決済→再購入することになりますよね。
(この乗り換えをロールオーバーといいます。)
ロールオーバには以下の費用が発生します。
▼コスト比較(1枚あたり)
コスト | 現くりっく株 365 | 新くりっく株 365 |
手数料※ | 306円 (初回のみ) | 306円×年数 (毎年) |
スプレッド | 約5,000円 (初回のみ) | 約5000円×年数 (毎年) |
10年合計 | 5,306円 | 53,060円 |
新くりっく株365を1枚、10年運用した場合、なんと5万円のコストが発生…。
10枚だと、スプレッドで5万/年。仮に10年運用したら
5万×10年=50万!!
…これが改悪により生じる増加コストです。
【問題点】くりっく株365は元々スプレッドが広すぎる…。

FTSE100の場合、スプレッドだけで5,000円取られます…。
なお、GMOクリック証券のスプレッドは約500円(約1/10)さらに手数料も無料です。
▼くりっく株365とGMOのコスト比較(FTSE100)
項目 | GMO クリック証券 | 新くりっく株365 |
手数料 | 無料 | 306円 |
スプレッド | 約500円 (初回のみ) | 約5,000円 (毎年) |
保有期限 | 無期限 | 15ヶ月 |
10年保有してもGMOなら500円のみ。
くりっく株365は5000円×10年=5万です。
100倍コストが変わるワケなので、乗り換えるのは当たり前ですよね。

ロールオーバーでは手数料も毎年かかります…。
ちなみに新くりっく株365だと売買手数料も必要です。(GMOは無料)

「現行商品から新商品への移行について」
Q5:乗り換えを行う場合、手数料はかかりますか?
A5:通常のお取引と同様に発生いたします。
引用:岡三オンライン
改悪により利回りは約-6%低下
ロールオーバコストを利回りに反映させると利回りは-6.2%という結果に。
▼新くりっく株365の利回り低下
種類 | 投資 元本 | 年間配当 | 利回り |
FTSE 100 | 20万 | 22,216円 | 11.1% |
17,702円 (税引後) | 8.8% | ||
12,396円 (コスト引後) | 6.2% |
控えめにいってオワコンですね。

GMOクリック証券「店頭CFD」がオススメな理由
ではここで、新くりっく株365とGMOクリック証券を比較してみましょう。
▼比較まとめ
項目 | GMO クリック証券 | 新くりっく株365 |
保有期限 | 無期限 | 最長15ヶ月 |
銘柄数 | 138 | 6 |
スプレッド※ | 500円 | 5000円 |
手数料 | 無料 | 306円 |
非課税 再投資 | 不可 | 不可 |
※スプレッドはFTSE100を記載
GMOなら無期限に保有できますし、コストも安いです。
さらに銘柄数も138と豊富…!

証券会社選びで失敗したくないなら、GMOクリック証券の店頭CFDを選ぶことを強くオススメします。
GMOクリック証券 公式サイトはこちら (https://www.click-sec.com/)
関連:【評判】GMOクリック証券|【店頭CFD最強】メリット・デメリット!

くりっく株365上場廃止&新商品上場の口コミ・評判
他の投資家さんの動向について、Twitterで調べてみました。
【くりっく株365のニュース】
①2021年12月リセット付き新商品の上場予定:2020年9月
② 現行商品の上場廃止予定:2021年3月約1年に1回強制決済される仕組みに変わるので、配当目当てなら改悪と言っていです。ただ、廃止までまだ2年近くあるので、落ち着いた対応を(^_^;)https://t.co/afxiXngeHm pic.twitter.com/RKP6OWLeQZ
— 鈴@セミリタイア生活中 (@semiritaia_suzu) May 24, 2019
現行商品のくりっく株365(無期限)は、2021年3月(予定)を目途に上場廃止となる予定です
予定される取引最終日までに転売・買戻されなかった未決済建玉は、最終決済価格(注)での決済となります
うん、何気に大変なことでは⁉️
約2年あるとはいえ、2年後に価格が上がっているかは分からないしなー
— サトウカズオ@スワップFX自動売買 (@tryjpyFX) May 24, 2019
【速報】
くりっく株365で取り引きしていたFTSE100ですが、2020年9月から決済期限一年のサービスとなります💦
つまり、ずっと保有できない😅
2021年3月までは保有OKなので2年間は大丈夫です🐹
これから始める方は要注意です!
FTSE100についてはこちらをご覧下さい😄https://t.co/Q1OufejSUy pic.twitter.com/RgMzc9CodF
— ねく🐹33歳で4,343万円運用中🇦🇺 (@nekutaru) May 24, 2019
くりっく株365で長期保有できなくなる?
先物みたいに限日つくるから強制決済かなんーFTSE100の配当もらい続けるのが厳しくなったねこりゃ
先送りにしてる課税もそこでかかるし取引所株価指数証拠金取引における現行商品の上場廃止と新商品上場についてhttps://t.co/Q8Xsu8dsrW
— のがたか (@noggylog) May 24, 2019
やはり無期限保有ができなくなったのがイタイですね…。
結論として、皆さんGMOクリック証券に乗り換えるようです。
(くりっく株365を継続する人はほぼゼロ。)
くりっく株365上場廃止のよくある質問
くりっく株365上場廃止に関するQ&Aに答えていきます。
気になる項目をクリックしてください。
Q1:すぐに決済して乗り換えた方がいいか?


現くりっく株365は2021年3月まで運用できるので、含み損が大きい方は焦る必要はありません。
GMOに乗り換えるとしても、心情的に損切りはイヤですよね。
株価上昇を待つのも全然OKだと思います。
ただGMOの方がメリットは大きいので含み益がある人は、決済してサッと乗り換えるのがオススメです。
なお、乗り換え予定なら忘れないうちに口座を作っておいた方が無難ですね。
Q2:現くりっく株365はなぜ上場廃止になるのか?
結論は、実際のインデックス指数との乖離が大きくなりすぎたから。
なぜくりっく株365は上場を廃止するのですか?
「くりっく株365」は、需給や相場状況等を背景に2017年後半ごろから、想定を超える規模の建玉が長期間にわたり一方向に積み上がり、現物株価指数との価格乖離幅の拡大を伴いながら、市場流動性が枯渇する事象が発生しました。
引用元:東京金融取引所
FTSE100の建玉推移をグラフにしてみました。
パッとみて、買い建玉ばかりが積みあがっているのが分かりますよね。
くりっく株365のベースとなる価格はインデックス指数ですが、金融商品ですから買い需要が増えると価格はどんどん上昇してしまいます。

▼2019年5月24日のFTSE100
- くりっく株365:7351pt
- インデックス指数:7253pt=約100ptの差がある。
上記のとおり約100pt乖離してます。
このため、「毎年1回リセットして株価指数に合わせる仕様に変更した」というわけです。
Q3:商品特性の変更はないか?
回答②:配当相当額や金利相当額があること、円建てであること等、現行商品の特性は変更しない予定です。
新商品により、対象株価指数との価格差を縮小するとともに、スプレッドのタイト化、マーケットメイカーの増加等による流動性の向上などを図ってまいります。
スプレッドのタイト化は好材料ですね…!期待しておきましょう。
Q4:新商品は新たに口座を作る必要があるのですか?
回答③:必要ありません。今の御口座でお取引いただけます。
口座開設は不要みたいですね。安心です。
Q5:GMO以外の店頭CFDはどうなの?
店頭CFDは複数業者でも取り扱いがあります…!
基本的にはGMOクリック証券でOKですが、資金効率を最大限あげるにはIG証券のノックアウトオプションを使うという手もあります…!
詳しくは関連記事をご覧ください。
関連:【2020年最新】CFD取引のおすすめ証券会社は?徹底比較ランキング

まとめ:くりっく株365は改悪。GMOクリック証券に乗り換えを推奨します!
今回はくりっく株365の変更点について、詳しく解説しました。
損したくない人は今すぐGMOクリック証券の店頭CFDに乗り換えることをオススメします。
少し余談ですが、投資で大切なのは決断力です。
今回の記事を読んでくりっく株365をするメリットはないと判断したなら、すぐに次の行動に移りましょう。
次の行動とは店頭CFDへの乗り換えです。
投資は「時間×利回り」の世界。
改悪により利回りが低下したくりっく株365に固執するのは大きな損失を生みますよ。
口座開設は無料、維持管理費もかからないので、この機会に申請だけでも済ませておきましょう。
人は忘れやすい生き物です。1時間もすればこの記事を読んだことも忘れてしまうでしょう。
将来の失敗を防ぐためにぜひ今から行動してみてくださいね!
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