海外不動産投資のメリットについて、わかりやすくご紹介します。
海外不動産投資とはその名の通り、海外のマンションや戸建てといった物件を資産として保有することです。
人に貸し出して家賃収入を得たり、不動産価格の上昇によって売却益を得たりすることを目的としています。
「海外不動産投資は儲かる?どんなメリットがあるの?」
「節税になるって本当?税金面のメリットが知りたい!」
といった疑問を解消していきましょう。
メリットだけではなく、デメリットや失敗する可能性についても解説します。
また失敗しないためには、どんな海外不動産投資会社を選べばいいかもご紹介。
ぜひ海外不動産投資の参考にしてくださいね。
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海外不動産投資のメリット
なぜ日本ではなく海外の不動産に投資するのかというと、日本の不動産市場には下記のような「稼ぎにくい」理由があるからです。
- 日本の不動産投資の市場が飽和状態にある
- 日本は少子高齢化が進んでいるため、これから不動産の需要が減り、賃貸価格の相場が下がっていくかもしれない
- 日本の住宅価格は1991年にピークを迎えて以降、当時の価格を更新できていない
そのため日本ではなく、海外不動産を選んで投資する人が増えています。
では海外不動産投資には具体的に、どんなメリットがあるのでしょうか。
順番に見ていきましょう。
- 日本より高い利回りが狙える
- 資産の分散ができる
- 円安のリスクヘッジになる
日本より高い利回りが狙える
海外不動産に投資するひとつめのメリットは、日本の不動産投資より高い利回りを期待できることです。
海外不動産投資の対象となる国はおもに、アメリカやヨーロッパなどの先進国と、東南アジアのフィリピンやマレーシア、シンガポールといった新興国に分けられます。
新興国は特に高い利回りが期待できる
少子高齢化が進んでいる日本は、今後働き手となる人口が減っていくにしたがって、GDPも伸び悩んでいくと予想されています。
しかし東南アジアをはじめとする新興国では、人口増加に伴って経済も大きく成長中。
不動産需要が増加しており、投資物件の価額も上昇傾向です。
優良物件を見つけられれば、高い利回りを得るのも夢ではありません。
ただし、後述するようなカントリーリスクがあります。
先進国の利回りは低いが安定している
先進国はすべて日本のように少子高齢化が進んでいるかというと、そうではありません。
アメリカやイギリスは今後も人口増加が見込まれているので、不動産需要が激減する可能性も低いでしょう。
おすすめの投資先として挙げられます。
また新興国より政治や経済が安定していて、カントリーリスクが低い=今後の見通しを立てやすいのもメリットです。
ただ利回りは低めとなっています。
資産の分散ができる
もしものケースを考えて、資産・投資先を分散させておくことは重要です。
たとえば資産をすべて日本円で保有していて、日本という国が破綻して円が無価値になってしまった場合、大きな損失になります。
しかし外国通貨や海外不動産を保有していれば、このような事態を避けられますよね。
外国通貨や株・債券・不動産・金など、資産をさまざまな形に変えて保有したほうが、他の資産でひとつの資産の損失をカバーできる可能性が高いです。
円安のリスクヘッジになる
たとえ1円も使っていなくても、円安が進めば円の価値は下がり、資産を減らすことになってしまいます。
日本円だけで資産を保有するのではなく、外貨の資産も保有したほうが、円安へのリスクヘッジになるのです。
海外不動産投資の家賃収入や売却益は、基本的に海外の通貨で受け取ります。
円安へのリスクヘッジとして海外不動産投資は有効です。
特にドル資産であるアメリカの不動産は、円安のとき有利に働きます。
関連記事:不動産投資の利回りは高い?計算方法や平均相場をわかりやすく解説
海外不動産投資のデメリット
海外不動産投資にはメリットだけでなく、次のようなデメリットもあります。
- 情報収集が難しい
- 外国語でのやりとりが発生する
- 融資を受けるのが難しい
- 政治や経済のリスクがある
- 為替リスクがある
- 制度改正で節税効果が縮小した
事前にリスクを把握して、失敗を防ぎましょう。
情報収集が難しい
日本の不動産と比較して、海外の不動産は情報を集めるのが難しいです。
本当に投資するべきかどうか、判断しかねることがあります。
また現地に直接赴いて内覧するのが難しいのもデメリットです。
最近はリモートで内覧できる場合もあるので、活用するといいでしょう。
外国語でのやりとりが発生する
基本的なことですが、海外の不動産会社で物件を購入するなら、外国語でのやりとりが発生します。
物件購入後は管理会社に不動産の管理や入居者募集を委託することになりますが、そのときも外国語でのやりとりが必要です。
しかし海外不動産を取り扱っている日本の不動産会社や管理会社なら、外国語不要なので、外国語スキルは必須ではありません。
とはいえ外国語ができないと、購入する不動産や利用する不動産会社・管理会社の選択肢が狭くなるというデメリットはあります。
融資を受けるのが難しい
不動産を購入するときは、現金一括で支払うのではなく、金融機関から融資を受けるのが一般的です。
日本の不動産を購入するのであれば、中には頭金なしで融資を受けられるようなケースもあります。
しかし海外不動産投資の場合、日本で不動産を購入するより、融資のハードルが高いです。
融資を受けられたとしても、金利は一般的に高く設定されています。
自己資金は多めに用意しておくのがおすすめです。
ちなみに資金が少ないなら、プロジェクトに1口1万円~の出資をして運用益の一部を受け取る、「不動産投資クラウドファンディング」を利用する方法もあります。
下記の記事では、海外不動産に投資できる不動産投資クラウドファンディングサイトも紹介していますよ。
関連記事:不動産投資クラウドファンディングおすすめ17選!儲かるって本当?
政治や経済のリスクがある
新興国で海外不動産投資をおこなう場合、カントリーリスクがあります。
政治・経済が先進国より不安定です。
政権交代によって制度が変わったり、戦争によって経済が衰退したりといった要因で、思うような収益を得られなくなる可能性があります。
為替リスクがある
海外不動産投資の利益は、現地の通貨で受け取るのが基本だとご紹介してきました。
現地の通貨の価値が下がってしまうと、貸し出したときの家賃収入や、不動産を売ったときの売却益が少なくなってしまいます。
いっぽうで現地通貨の価値が上がれば、想定よりも多くの利益を得られるでしょう。
そのため為替の要素はメリットとも捉えられますが、海外不動産投資ではこのような予想の難しい要素が絡むと把握しておくべきです。
制度改正で節税効果が縮小した
よく「不動産投資は節税効果があるからおすすめ!」と言われます。
所得が高い人は、支払わなければならない所得税・住民税が高いです。
詳しくは後ほどご説明しますが、不動産投資には「減価償却費」が発生し「損益通算」できるというルールがあり、所得が高い人ほど所得税・住民税を節税できます。
また相続税対策の効果も高いです。
従来は海外の不動産投資でもこのルールが適用されたため、所得が多いなら節税効果を見込めました。
しかし2022年の確定申告分から制度が改正され、海外不動産の減価償却を利用した節税ができなくなっています。
関連記事:不動産投資のリスクは高い?失敗しないための対策8つ
海外不動産投資に税金のメリットはある?
海外不動産投資は制度改正によって、節税効果が低くなったとご紹介してきました。
では、どのように制度が改正されたのでしょうか。
不動産投資の節税効果でよく言われる、「減価償却」や「損益通算」についてご説明します。
海外不動産投資の税制改正について
まず知っておきたいのは、2019年末に発表された税制改正によって、2022年の確定申告からは海外不動産の減価償却を利用した節税ができなくなったということです。
従来の海外不動産投資では、国内で不動産を保有している場合と同じように、「減価償却費」による「損益通算」で節税できました。
海外不動産投資の節税メリットは、今後小さくなっていくと考えられています。
ただしその分、売却時の不動産の帳簿価額は高くなります。
売却時の税金は、売却額から帳簿価額を差し引いて計算するため、従来より低くなるでしょう。
減価償却とは
不動産投資では確定申告で所得税の計算をするとき、建物の購入費用を経費にできます。
購入した年に一括で経費にするのではなく、数年に分けて少しずつ計上できるシステムです。
この制度を「減価償却」といいます。
減価償却できる年数は、その建物の構造によって定められている、「耐用年数」で決まります。
木造物件は耐用年数が22年と短いですが、鉄骨造なら34年、鉄骨鉄筋コンクリート造なら47年と長いです。
損益通算とは
損益通算とは、不動産投資で会計上赤字になってしまった金額を、給与所得から差し引いて節税できる制度です。
所得額が安くなれば、所得税・住民税も安くなりますよね。
実際には黒字になっていたとしても、減価償却費を計上することで会計上の赤字を作り、節税できたというわけです。
関連記事:不動産投資で節税するには?「節税にならない」と言われる理由
日本に住んでいるなら日本で税金を納める
不動産投資で利益を得たら、税金を納めなくてはなりません。
保有している不動産が海外にあるとしても、日本に住んでいるなら、日本に税金を納めます。
投資する国によっては、その国の所得税がかかってしまう場合もあるのですが、その際は日本との二重課税にならないように「外国税額控除制度」を利用できます。
海外不動産投資を日本の不動産会社で始めるメリット
投資向けの海外不動産は、日本の不動産会社から購入する方法と、海外の不動産会社から購入する方法があります。
外国語でのやりとりに不安があるなら、日本の不動産会社から購入するといいでしょう。
外国語が喋れなくても安心
日本の海外不動産投資会社から海外不動産を購入する場合、コミュニケーションは日本語でOKです。
海外の不動産会社から購入する場合、基本的に外国語でのやりとりが必要となります。
現地の言葉を喋れたとしても、日本とは異なる税制や法律について把握していないと、後でトラブルにつながるかもしれません。
レスポンスが早い
海外不動産会社とのやりとりは、日本の不動産会社より時間がかかりがちです。
次のような理由が挙げられます。
- 文化の違い
- 時差
取引をスピーディに進めたい、レスポンスの遅さでイライラしたくないという人にも、日本の海外不動産投資会社はおすすめです。
関連記事:不動産投資は失敗率が高い?ありがちな失敗例と失敗しないためのポイント
日本の海外不動産投資会社の選び方
日本の海外不動産投資会社を選ぶときは、以下のポイントをチェックしましょう。
- 積極的に情報提供してくれるか
- 資産価値の高い物件を紹介してくれるか
- 管理運用の手厚いフォローは受けられるか
- 海外に拠点とスタッフを配置しているか
- 海外に拠点とスタッフを配置しているか
積極的に情報提供してくれるか
海外不動産に関する情報を日本から集めるのは、なかなか難しいです。
積極的に情報提供してくれる不動産会社を選びましょう。
- 現地の最新情報を豊富に提供してくれるか
- 海外のルールや税務に精通しているか
フォローが手厚い不動産会社を選ぶのがおすすめです。
資産価値の高い物件を紹介してくれるか
不動産投資では、いい物件を買えるかどうかが特に重要です。
買いたいと思えるような物件を紹介してくれないと、海外不動産投資に興味があっても始められません。
- 立地は良いか
- 価格が相場と比べて高くないか
- 価格が相場と比べて安い場合、訳ありの理由を隠さず教えてくれるか
- 物件にブランド力や独自の魅力など、他と差別化できるポイントはあるか
分からないことがあれば積極的に質問して、丁寧かつ正直に、納得いくまで説明してくれる不動産会社を選びましょう。
海外不動産は、決して安い買い物ではありません。
「海外不動産投資を始めたい!」という気持ちが先行して、なんとなくで物件を選ばないように注意してください。
管理運用の手厚いフォローは受けられるか
不動産購入後にきちんと管理・運用して、安定したリターンを継続的に得られるかどうかも大切です。
不動産投資では基本的に、「管理会社」に入居者募集やトラブル対応を委託します。
これは海外の不動産投資でも同じです。
- 入居者募集
- 賃貸借契約の締結
- 家賃の集金
- 修繕の対応
- 退去後の原状回復
海外の管理会社に委託もできますが、日本の会社を利用すれば、外国語に不安があってもスムーズにやりとりできます。
管理を委託する際は、手厚いフォロー体制が整っているかどうか確認しておきましょう。
- トラブルがあったとき、どこまで対応してもらえるか
- 安定して連絡が取れるか
- オーナーが物件を直接訪れないからといって、適当な管理をしていないか
海外に拠点とスタッフを配置しているか
海外拠点を持っていて、現地のスタッフがいる日本の不動産会社・管理会社はおすすめです。
特に現地スタッフが直接日本語で対応してくれる会社なら、言語の違いでストレスを感じることなく、スピーディーな対応が受けられるでしょう。
いっぽう日本の担当者を経由して現地の担当者と連絡を取り合う不動産会社・管理会社は、コミュニケーションのスピードが遅くなる場合も。
複数の管理会社に問い合わせて、返信スピードが早いかどうか、事前に確認することをおすすめします。
関連記事:不動産投資初心者が知っておきたい基本の流れ|必要な予算やリスク
海外不動産投資ならではのメリットもあるがデメリットもある
海外不動産投資のメリットは、下記の通りです。
- 人口拡大や経済成長に伴う高い利回りが狙える
- 資産の分散になる
- 円安へのリスクヘッジになる
ただし税制の改正により、以前よりも税金面のメリットは低くなっています。
また為替リスクやカントリーリスクがある、情報収集しづらいといった点もデメリットです。
海外不動産投資を始めるなら、メリットだけでなくデメリットも把握しておきましょう。
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まだ売却を考えていなくても、購入時と比較してどのくらい価格が変わっているか、一度査定して把握するといいでしょう。
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