「仮想通貨とは何か知りたいけど、調べても難しくて結局よく分からない」という人は多いでしょう。
そこで今回は、初心者でもわかりやすいように、仮想通貨とは何か簡単に解説していきます。
なぜ仮想通貨に投資すると稼げるのか、そもそもどんな目的で利用されているのかご紹介。
仮想通貨のリスクやデメリットについても紹介しています。
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仮想通貨とは?円やドルとの違いをわかりやすく解説
仮想通貨は「通貨」と名が付く通り、商品や他の通貨と交換できる「お金」です。
しかし円やドルとはさまざまな違いがあります。
どんな特徴があるのか、順番に見ていきましょう。
- 国ではなく人々によって価値が決まる
- 電子データでのみやりとりされる
- 価値が日々変動している
- さまざまな種類がある
国ではなく人々によって価値が決まる
仮想通貨と一般的な通貨の大きな違いは、国によって価値が認められているかどうかです。
円やドルは、国が価値を保証しています。
このような一般的な通貨を「法定通貨」と呼びます。
いっぽう仮想通貨の価値は、仮想通貨に興味を持った人々が取引をするうちに自然と認められていった経緯があり、どこかの国によって保証されていません。
人々が仮想通貨を欲しがれば何百万円と値上がりしますし、興味を失えばほぼ無価値になります。
たとえば仮想通貨の中でもっとも有名な銘柄の「ビットコイン」は、2023年2月時点で、1BTCあたり320万円です。
なぜこんなに高いのかというと、「ビットコインは今後さらに価値が上がっていく」という意見が多く、将来性が期待されている(買う投資家が多く、値上がりしている状態)から。
いっぽう、0円に近い価格で取引されている仮想通貨もあります。
このような仮想通貨は、多くの人から「ほとんど価値がない」と見なされているということです。
電子データでのみやりとりされる
電子マネーのように実物がないのも、仮想通貨の特徴です。
ただ仮想通貨=電子マネーの一種ではありません。
電子マネーとは次のような違いがあります。
- 電子マネーは円やドルに換金できないが、仮想通貨は換金できる。もし不要になったら、取引所で売って円やドルに替えられる。
- 電子マネーの価値は円やドルに依存しているが、仮想通貨の価値は仮想通貨独自のもので、1BTCあたり何円かは日々変動している。
- 電子マネーには価値を裏付けする企業や、取引や残高を記録するホストコンピューターが存在するが、仮想通貨には仲介者が存在しない。
仮想通貨は電子データでのみやりとりされ、コインや紙幣に替えることはできません。
ドルなら「ドル紙幣」がありますが、ビットコインに「ビットコイン紙幣」はない、ということです。
しかしインターネット上の「取引所」で、他の仮想通貨や円・ドルと交換はできます。
ビットコインを円に換えれば、もちろん日本円として引き出すことが可能です。
また仮想通貨は電子マネーと違って、取引や残高を記録するホストコンピューターを経由せず、インターネット上でユーザー同士が直接やりとりします。
これを可能にしたのがブロックチェーン技術です。
ブロックチェーン技術については少々難しい話で、つまずく人が多いポイントですが、「もっと理解しておきたい!」という場合はご一読ください。
仮想通貨の用語①ブロックチェーン技術とは?
仲介者なしでユーザー同士のやりとりが可能なのは、ブロックチェーン技術のおかげです。
仮想通貨では、ネットワークの参加者がみんなの取引記録を持ち合って、もし不正があった場合指摘し合う仕組みをとっています。
ブロックチェーンとはわかりやすく言うと、ネットワークの参加者たちがお互い保存している取引の記録(ブロック)を、鎖状につなげて分散管理することです。
ブロックチェーンによって高いセキュリティ性と改ざん耐性を実現しています。
仮想通貨の用語②マイニングとは?
仮想通貨の取引が成立するとき、新しいブロックをつなげる「マイニング」という作業が発生します。
この作業を誰がおこなっているのかというと、世界中に存在する「マイナー」と呼ばれる人たちや、マイニングを事業とする企業です。
送金取引を初めて承認したマイナーは、報酬として仮想通貨がもらえます。
マイニングには高性能なパソコンが必要・データ通信量や電気代が膨大になるといった理由から、個人での参入は難しくなっていますが、マイニングで稼ぐのもひとつの方法です。
価値が日々変動している
仮想通貨はインターネットの「取引所」を通じて、株式のようにユーザー同士で売買がおこなわれています。
たとえば「1BTC300万円で売りたい!」という人と、「BTC300万円で買いたい!」という人がいれば、取引成立です。
仮想通貨と円・ドルを交換した場合の相場は、日々変動しています。
手放す人が多ければ「売り」が増えて値下がりし、欲しい人が多ければ「買い」が増えて値上がりする仕組みです。
投資をしていない人は普段あまり意識していないかもしれませんが、円とドルを交換したときの相場が日々変動しているように、「1BTCあたり何円か?」も需要と供給のバランスによってリアルタイムで変わっているのです。
さまざまな種類がある
法定通貨にも「円」「ドル」「ユーロ」などさまざまな種類があるように、仮想通貨にも数多くの銘柄があります。
- ビットコイン
- イーサリアム
- リップル など
特に世界最初の仮想通貨であり、時価総額1位の「ビットコイン」は有名ですね。
仮想通貨はそれぞれ、異なる目的のために開発されています。
たとえばビットコインはスピーディーな決済・送金、イーサリアムはアプリケーションとスマートコントラクトの連携が目的です。
各仮想通貨が何のために開発されたものなのか知り、将来性を感じる銘柄を買っておけば、さらに値上がりしたとき売却して差額で利益が出せます。
取り扱っている仮想通貨の種類は、取引所ごとに異なるので、目当ての銘柄を売買できる取引所を選んでください。
関連記事:過去の仮想通貨急落はなぜ起きた?知っておきたい原因と対処法
仮想通貨は何に使える?利用シーンを紹介
仮想通貨の用途をご紹介します。
- 円・ドルや他の仮想通貨と交換できる
- 投資
- お店やネットショッピングで決済に使える
- 仮想通貨に換金すると海外送金が割安・スピーディにできる
円・ドルや他の仮想通貨と交換できる
仮想通貨は他の通貨と交換可能です。
円・ドルといった法定通貨はもちろん、仮想通貨同士の交換もできます。
保有しているビットコインでイーサリアムを買ったり、イーサリアムを売って円を入手したりすることが可能です。
投資
ご説明してきた通り、仮想通貨は需要と供給のバランスによって価格(=交換レート)が変動します。
安いときに買って高いときに売れば、差額で利益を出すことが可能です。
たとえば世界初の仮想通貨であるビットコインは、登場初期の2009~2010年頃はほとんど価値が認められておらず、まだ1BTC=1円前後でした。
しかし2017年~2018年頃にいわゆる「ビットコインバブル」が起き、今や1BTC=320万円前後で取引されています。
当時100円分だけでもビットコインを買っておけば、億の財産を築けた計算です。
ただし仮想通貨を買っても必ず儲かるわけではなく、損をする可能性もあるので、資金を過剰につぎ込むのは危険。
また、仮想通貨にはほかにもさまざまな投資方法があります。
持っている仮想通貨を貸し出して利息を得る「レンディング」や、対象の仮想通貨を保有するだけで利益が得られる「ステーキング」などです。
詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。
関連記事:仮想通貨は本当に儲かる?稼げる仕組みや初心者におすすめの方法を解説
お店やネットショッピングで決済に使える
仮想通貨は、お店やショッピングサイトで買い物をしたとき、支払いに使えます。
日本はまだ仮想通貨で決済できる場所が少ないですが、海外ではスターバックス・ケンタッキー・ピザハット・コカコーラなどが、ビットコインでの決済に対応開始しました。
アメリカの大手取引所であるCoinbase(コインベース)では、ビッドコインで120種類のギフト券を購入可能です。
仮想通貨に換金すると海外送金が割安・スピーディにできる
円やドルなどの法定通貨を海外送金するには、数日かかるのが一般的です。
しかし仮想通貨なら、仲介者を挟まないため、いつでもすぐに送金できます。
送金にかかる手数料をおさえられるのもメリットです。
新しい送金手段として注目されています。
関連記事:日本生まれの仮想通貨ジャスミーコインとは?チャートから将来性を予想
仮想通貨に投資するメリット
仮想通貨に投資するメリットは、おもに次の通りです。
- 24時間365日取引できる
- 少額投資ができる
- 将来性がある
- 大きく稼げる可能性がある
24時間365日取引できる
仮想通貨はインターネットの取引所・販売所を通じて、365日24時間、いつでも売買できます。
生活スタイルに関係なく、リアルタイム価格で取引可能です。
株取引の場合、平日の日中しかリアルタイムで売買できません。
いっぽう仮想通貨なら、平日の昼に仕事をしていても投資しやすいです。
少額投資ができる
人気のビットコインは1BTC=約320万円ですが、まとまった資金を用意できなくても、「0.00001BTC」「0.0001BTC」といった単位で少額投資できます。
500~1,000円もあれば、ビットコインを保有可能です。
株の場合、「1株」から買える証券会社もありますが、一般的には「100株」単位での取引となっています。
1株1,000円の銘柄を100株買うには、10万円の資金が必要です。
少額投資しやすいのは仮想通貨の魅力でしょう。
将来性がある
仮想通貨はプロの間でも、「将来性がある」という意見が多数派です。
- 多くの仮想通貨は価値を維持するため、発行数に上限を設けている=希少価値が上がっていく
- 仮想通貨を利用できる場所が増加傾向
- 仮想通貨に大手企業が多数参入している
- 仮想通貨ETFや、仮想通貨を法定通貨とする国が誕生している など
仮想通貨は価格変動が激しく、過去を振り返ると時期によっては暴落していますが、長期的に見ると今後も値上がりが期待できるといわれています。
関連記事:【2023年最新】仮想通貨・ビットコインは今後どうなる?将来性はある?
大きく稼げる可能性がある
「仮想通貨は儲かる!」と言われるのは、値上がり・値下がりの変動が激しく、売買差益を出しやすいからです。
またFXのように、レバレッジ取引もできます。
レバレッジ取引とは、取引したい金額をすべて用意しなくても、何分の1かを担保として預ければ、手持ちの資金が不足していても大きな金額を動かせるシステムです。
ただしレバレッジ取引では、利益だけでなく損失も大きくなります。
初心者はレバレッジなしで取引するのがおすすめです。
仮想通貨に投資するデメリット・注意点
仮想通貨は夢のある投資先ですが、リスク・デメリットもあります。
- 税金がかかる
- 価格変動が激しく大きな損失を被る可能性がある
- サイバー攻撃や盗難で失うリスクがある
税金がかかる
仮想通貨を持っているだけでは課税されませんが、次のようなタイミングで税金が発生します。
- 仮想通貨の売買で利益を出した
- 仮想通貨で商品を購入した
- 仮想通貨同士で交換した
- 仮想通貨をマイニングで取得した
仮想通貨は所得税と住民税の課税対象です。
NISA制度や特定口座は利用できず、自分で確定申告もしなければなりません。
詳しくは下記の記事で解説しています。
関連記事:仮想通貨の利益に税金はかかる?「確定申告しなくてもバレない」は嘘!?
価格変動が激しく大きな損失を被る可能性がある
株式や投資信託のような古くからある投資対象と比較して、仮想通貨の価格は暴落・急騰しやすいです。
これはメリットともいえますが、デメリットでもあります。
安いときに買えば大きな利益を狙いやすいいっぽうで、高値掴みをすると損失額も大きくなりがちです。
またレバレッジ取引でロスカットに遭い、思わぬ損失を被る可能性もあります。
サイバー攻撃や盗難で失うリスクがある
取引所がハッキングされ、仮想通貨を大量に盗まれる事件が過去に発生しています。
このような事件が起きると、投資家の間で不安が広がり、仮想通貨市場全体が値下がりしがちです。
大手取引所から大量の仮想通貨が盗まれたケースもあるので、「大手取引所を利用しているから安心」とは言い切れません。
関連記事:ほったらかし投資とは?失敗する可能性は?初心者にも本当におすすめの方法を厳選
仮想通貨の始め方
仮想通貨は次の流れで始められます。
まずは取引所で無料口座開設が必要です。
- 仮想通貨取引所で口座開設する
- 取引口座に入金する
- 仮想通貨を購入する
- 利益を出金する
STEP1.仮想通貨取引所で口座開設する
仮想通貨はインターネット上の「取引所」と「販売所」で入手できます。
取引したい銘柄や目的に応じて、どちらを利用するか選びましょう。
好きな取引所を選んだら、インターネットから氏名やメールアドレスを登録して、口座開設の申し込みをします。
申し込みの際は本人確認書類として、免許証やマイナンバーカードが必要です。
審査が完了次第、仮想通貨を売買できるようになります。
取引所とは?
取引所では、ユーザー同士で仮想通貨の売買がおこなわれます。
「〇〇円で売りたい・買いたい」の条件が一致すると、取引成立です。
たとえばユーザーAが「ビットコインを300万円で売りたい!」という注文を出しているとき、ユーザーBから「ビットコインを300万円で買いたい!」という注文が入れば、両者の間で取引が成立します。
取引の際に発生する手数料が、取引所の利益となる仕組みです。
販売所とは?
販売所では、ユーザーと業者の間で仮想通貨の売買がおこなわれます。
ユーザーが買いたい・売りたい仮想通貨の種類や数量を指定して、販売所と取引するシステムです。
購入価格に対して売却価格が安く設定されており、販売所はこの差額で利益を出しています。
取引所での売買と違って、同条件の注文が入らなくても取引成立するのがメリットです。
STEP2.取引口座に入金する
口座開設が完了すると、最短即日で通知メールが届きます。
スマホやパソコンから仮想通貨取引所にログインしましょう。
仮想通貨の購入資金を、次のような方法で入金します。
- 銀行振込
- コンビニ入金
- インターネットバンキング入金(クイック入金)
なお海外の仮想通貨でも、日本円で取引可能です。
STEP3.仮想通貨を購入する
入金が完了したら、いよいよ仮想通貨を購入できます。
目当ての銘柄を選択し、注文画面が表示されたら「注文」を選択してください。
取引したい数量を入力して、「注文確定」を押します。
売るときも買うときも、流れは同じです。
STEP4.利益を出金する
仮想通貨取引で利益が出たら、自分が普段使っている銀行口座にお金を移します。
アプリやブラウザの「マイページ」から、「入出金」の項目を選択してください。
お金を移したい金融機関を選び、出金金額を指定します。
あとは内容を確認して、出金を確定させればOKです。
関連記事:仮想通貨の始め方!必要な資金や取引の流れを初心者向けにわかりやすく解説
仮想通貨とはハイリターンが狙える投資先!
仮想通貨とは何か解説してきました。
仮想通貨を売買している人の多くは、投資目的です。
特に一番人気のビットコインは、これから値上がりすると予想されています。
今のうちに買っておけば、将来大きな利益を生み出す可能性を秘めているでしょう。
とはいえ仮想通貨はまだ歴史の浅い投資先で、伝統的な資産である株や投資信託と比べると、暴落しやすい・ハッキングのリスクが高いといったデメリットもあります。
また100%今後値上がりするとは限りません。
仮想通貨に投資するなら、リスク管理を徹底しましょう。
余剰資金で取り組むようにしてください。
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