世界と日本の有名な個人投資家をリストアップ。
彼らの経歴や、特に有名なエピソード、投資スタイルについて解説します。
世界三大投資家と呼ばれるあの3人や、Twitterで投資情報を発信している有名人もご紹介。
有名個人投資家の考え方を知り、今日から自分の資産運用に活かしていきましょう!
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世界の有名な個人投資家7名
まずは、世界の有名な個人投資家をご紹介します。
投資の神様「ウォーレン・バフェット」氏
世界一有名な個人投資家といえば、ウォーレン・バフェット氏です。
株をやっているなら、一度は聞いたことのある名前ではないでしょうか。
ウォーレン・バフェット氏は、1930年にアメリカのネブラスカ州オハマで生まれ、7〜8歳の頃から投資に興味を持ち始めました。
11歳になる頃には、オマハの図書館にある投資関連の本は、すべて読破していたといいます。
資産総額約800億ドルを超える世界3位の大富豪でありながら、質素な生活を続けていることでも有名です。
多額の寄付もしており、敬愛の念を込めて「オマハの賢人」と呼ばれます。
現在は、バークシャー・ハサウェイという投資会社の会長兼CEOです。
投資スタイルは長期のバリュー投資
ウォーレン・バフェット氏は、長期のバリュー投資を実践しています。
バリュー投資とは、実際の企業価値よりも割安になっている株を見つけて購入し、値上がりしてから売却することで利益を得る手法です。
非常に価値があると判断した企業の株を、低い値段で買い続け、長期的に値上がりを待つのだそうです。
こだわりは、自分がよく知っている企業や業界の株しか購入しないこと。
そのため、知識を身につけ情報収集することがとても重要だと考えています。
関連記事:初心者必見!バリュー株(割安株)のおすすめ銘柄6選を紹介
イングランド銀行を潰した男「ジョージ・ソロス」氏
世界三大投資家のひとりと言われる、ハンガリーのジョージ・ソロス氏。
ウォーレン・バフェット氏と同じ1930年にブダペストで生まれ、ユダヤ人としてホロコーストを生き抜いた過去を持っています。
初めて通貨取引を経験したのは、わずか5歳のとき。
立ち上げた「ソロスファンド(後のクォンタム・ファンド)」では、10年間で4200%という、信じられないほどの利益を上げました。
投資家としてまず市場に残り続けることが重要であり、儲けるのはそれから、という考え方です。
イングランド銀行を潰した男
ジョージ・ソロス氏は、「イングランド銀行を潰した男」として有名です。
イギリスは1990年に欧州通貨制度(ユーロ導入までの移行期間的システム)に参加しましたが、世間はユーロからの離脱やポンドの切り下げを望んでいました。
これを見たジョージ・ソロス氏は、イギリスがポンドの価値を維持できないと判断。
100億ドル規模の空売りを仕掛けた結果、イングランド銀行はポンドを買い支えきれず、ポンド危機(ポンドの暴落)に陥りました。
ひとりの投資家が銀行を潰した、衝撃的な出来事です。
タレントとしても知られる「ジム・ロジャーズ」氏
1942年にアメリカのアラバマ州で生まれたジム・ロジャーズ氏は、ウォーレン・バフェット氏やジョージ・ソロス氏と並んで、世界三大投資家に数えられる人物です。
世界中で利用されている商品先物指数のRICI(ロジャーズ国際商品指数)を、1998年に発案しました。
投資銀行で働き、ジョージ・ソロス氏と「ソロスファンド(後のクォンタム・ファンド)」を立ち上げますが、考え方の違いなどにより37歳でファンドを離れています。
これをきっかけに投資家としては引退し、テレビに多く出演するようになりました。
個別株から商品先物まで幅広く投資しており、状況に応じてロング(買い)とショート(売り)のポジションを使い分けています。
冒険投資家としても有名
イェール大学やオックスフォード大学などの名門校で学んだ教養人であると同時に、大の旅好きとしても有名なジム・ロジャーズ氏。
オートバイで六大陸、カスタムカーで116ヶ国を走り、その距離はギネス記録に認定されています。
「冒険しないと、つまらない人生になってしまう」という名言も残しました。
また、「忙しいときほど効率的に働ける」「重大な決断は夜ではなく、頭がよりクリアな朝にするべき」といった考えも持っています。
少子高齢化が進む日本に対しては、悲観的な目を向けており、中国や北朝鮮の将来は期待しています。
ウォーレン・バフェット氏の師匠「フィリップ・フィッシャー」氏
1907年にアメリカで生まれたフィリップ・フィッシャー氏は、世界一有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏に、大きな影響を与えた人物です。
長期バリュー投資の世界的権威であり、ウォーレン・バフェット氏と同様、徹底的な情報収集と銘柄の厳選を信条としています。
投資先を選ぶときは、会社関係者に聞き込みまでしていたそうです。
モトローラ、コーニング、ダウ・ケミカル、テキサス・インスツルメンツといった銘柄に投資し、何十年も保有した結果、何十倍・何百倍という莫大な利益を生み出しました。
投資関連書籍として初のベストセラー
フィリップ・フィッシャー氏は、アメリカのスタンフォード大学ビジネススクールで経営学を学び、証券アナリストとして働き始めます。
情報収集をもとに買った株で大成功を収め、1958年に「フィッシャーの『超』成長株投資:普通株で普通でない利益を得るために」という本を出版。
すると、投資関連書籍として初のベストセラーとなりました。
この本を読んだウォーレン・バフェット氏は、フィリップ・フィッシャー氏に直接会いに行ったそうです。
バリュー投資の祖「ベンジャミン・グレアム」氏
ベンジャミン・グレアム氏も、あのウォーレン・バフェット氏が師匠と仰ぐ存在です。
1894年生まれと、個人投資家としては大先輩なので、「ウォールストリートの最長老」と呼ばれています。
ベンジャミン・グレアム氏もウォーレン・バフェット氏やフィリップ・フィッシャー氏と同様、徹底した情報収集の重要性を説いているのが印象的。
また、いい企業の株価は必ず上がっていくはずだと考えており、バリュー投資を確立させた人物です。
ウォーレン・バフェット氏と並ぶ存在「ピーター・リンチ」氏
1944年に生まれたアメリカの個人投資家、ピーター・リンチ氏。
かつてはウォーレンバフェット氏と同じくらい有名な存在でした。
1990年代の初めに40代の若さで引退しましたが、今でも投資の啓蒙活動をおこなっています。
逆張りを得意としており、経営が危なかった自動車ブランドのクライスラーに投資して利益を得たことで有名です。
彼が重視しているのは、周りの意見を聞いて投資先を選ぶのではなく、自分が日常生活の中でいいと思った企業に投資すること。
また、誰も注目しないような銘柄に目を向けることも大切だと語っています。
世紀の相場師「ジェシー・リバモア」氏
「世紀の相場師」「ウォール街のグレートベア」の異名を持つ、アメリカのジェシー・リバモア氏。
1877年に、マサチューセッツ州シュルーズベリーの貧しい農家で生まれ、晩年はうつ病を患って自殺しています。
生涯で4度も破産と復活を繰り返した、苦労の多い人物です。
家業を継ぐのが嫌で、14歳のとき家出し、株の仲買店で株価の黒板書きの仕事を始めます。
これをきっかけに株取引を覚え、株価の上げ下げに賭けるゲームをする「バケット・ショップ」で売買をスタート。
バケット・ショップで勝ち続け、「無鉄砲な少年相場師(boy plunger)」との異名が突きます。
世界大恐慌でのエピソード
特に有名なのが、1929年の世界大恐慌での出来事です。
「暗黒の木曜日」と呼ばれたその日、バブル崩壊を見抜いていたジェシー・リバモア氏は、大量の売りポジションを持っていました。
しかし彼がこのまま売り続けた場合、NY市場は本当に崩壊しかねない状態だったため、J・P・モルガンから「これ以上の売りは行わないでくれ」と言われます。
ジェシー・リバモア氏はこの要求を吞み、あらゆる株を買い漁りました。
この行動がきっかけで暴騰相場が始まり、リバモア氏は周囲から感謝されます。
彼はこの日だけで1億ドル、現在の貨幣価値で4000億円もの富を築きました。
「ウォール街のグレートベア」の異名は、このエピソードから来ています。
日本の有名な個人投資家6名
続いて、日本の有名な個人投資家をご紹介します。
ジェイコム男「B・N・F(小手川隆)」氏
B・N・F(小手川隆)氏は、みずほ証券の「ジェイコム株大量誤発注事件」で有名になった個人投資家です。
この事件の発端は、みずほ証券の担当者が、総合人材サービス会社「ジェイコム」の株注文を間違えて入力してしまったこと。
本来は「1株で61万円の売り」なのに、「1円で61万株の売り」と誤ってしまい、安値で大量に売却されたジェイコム株は一気に暴落。
このとき80億円を持っていたB・N・F氏は、財産の半分である40億円を投入し、暴落しているジェイコム株を大量購入します。
誤発注に気づいたみずほ銀行が61万株を買い戻し、株価が急上昇したタイミングで、B・N・F氏は買った株を売却。
わずか16分で、20億円の利益を上げました。
この事件以来、B・N・F氏は「ジェイコム男」として、テレビや雑誌に登場するようになります。
現在の総資産額は200億以上!?
ちなみにB・N・Fというのは、ネット掲示板「2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)」に書き込んでいたころからのハンドルネームです。
ジェイコム株大量誤発注事件で大量資金を投じていることから分かるように、当時すでに億の財産を株で築いていました。
現在の総資産額は不明ですが、2008年にメディア出演した際、200億円は持っていることを明かしています。
関連記事:【2022年】「投資の神」BNFさんの現在は?総資産〇億?伝説と歩みをたどる
Twitterでも有名な「cis(森貴義)」氏
総資産額230億円以上のcis(森貴義)氏。
日本の個人投資家の中でも、かなり有名な存在です。
フォロワー56万人以上のTwitterでトレード情報を発信しているため、「知っている」という方も多いのではないでしょうか。
もともとは長期投資をメインにしていましたが、現在はデイトレードをしています。
株、先物、FX、仮想通貨など、手広くおこなっているのが特徴です。
ちなみに投資の前はパチンコをやっており、その時から2000万円の貯金がありました。
「競馬で1000万円を失ったことがきっかけで、ギャンブルから投資に転換した」と語っています。
投資会社を設立「五月(片山晃)」氏
五月(片山晃)氏は150億円以上の資産を持っているとされる、日本を代表する投資家です。
23歳の時、株を題材にしたドラマ『ビッグマネー!~浮世の沙汰は株しだい』を見て、65万の資金で投資をスタート。
最初は短期取引を中心にしていたそうですが、現在は中長期投資をおこなっています。
実は2013年に、個人投資家から機関投資家へ転身したこともあります。
「ひふみ投信」で有名なレオス・キャピタルワークスに、シニアアナリストとして入社しました。
しかし短期で退職し、未上場企業へ投資をするシリウスパートナーズという法人を設立しています。
保有資産250億円超え!?「五味大輔」氏
五味大輔氏は保有資産250億円超えと言われている、日本を代表する個人投資家です。
中学生の頃、親の影響で投資を始めます。
最初は100万円の資金でスタートしましたが、大学時代に6,000万円を突破。
2012年11月には、資産が1億円になったとブログで明かしました。
その4年後には250億円に到達しているため、「現在はもっと稼いでいるのではないか?」と言われています。
メインにしているのは、中小型株の現物取引です。
また、普段の生活を通じていいと思った会社にも投資しています。
スキャルピングの「テスタ」氏
テスタ氏は、デイトレードの手法のひとつであるスキャルピングをおこなう個人投資家です。
今までに20億円を稼ぎ、現在は30億円を目指しているのだとか。
資産は17年連続プラスになっているそうで、安定感の高さが流石です。
Twitterでは47万のフォロワーがいます。
株主優待で生活する「桐谷広人」氏
もともとは将棋棋士の桐谷広人さんですが、株主優待で生活していることがテレビや雑誌で取り上げられ、広く知られるようになりました。
数百銘柄の株を保有しており、そのうち何割かは株主優待目当てだそうです。
株主優待を重視する人は、桐谷さんの発信情報をチェックするといいでしょう。
棋士というだけあって記憶力は人並み以上で、自宅に届く株主優待券の使用期限を、すべて記憶しています。
2021年からTwitterも始めました。
有名個人投資家の共通点
海外の有名な個人投資家は、バリュー投資派が多い印象です。
たとえば世界一の投資家として知られるウォーレンバフェット氏と、その師であるフィリップ・フィッシャー氏、ベンジャミン・グレアム氏は、いずれもバリュー投資をおこなっています。
いっぽう日本で有名な個人投資家たちの手法は、デイトレードから中長期投資まで、さまざまです。
しかし他人の意見に振り回されず、自分でしっかり情報収集して根拠を元に投資している点は、日本と世界の有名個人投資家全員に共通しています。
どんな投資スタイルであっても、「なぜこの銘柄なのか?」を明確にして投資することが大切でしょう。
関連記事:【初心者向け】株式投資おすすめの勉強方法6選!身につけるべき基礎知識も解説
個人投資家と機関投資家の違い
投資家は、個人投資家と機関投資家に分けられます。
それぞれの違いについてご紹介します。
個人投資家
個人投資家とは文字通り、個人で投資をおこなう人たちのことです。
個人投資家というと、お金持ちのイメージがあるかもしれませんが、1円でも資産運用をしていれば個人投資家ということになります。
また、莫大なお金を運用している個人投資家の中には、投資会社を設立している人もいます。
投資会社を設立すると、個人で投資をおこなうより、税金面でさまざまな優遇が受けられるのです。
たとえば有名個人投資家のウォーレン・バフェット氏や五月(片山晃)氏は、自分の投資会社を持っています。
機関投資家
機関投資家とは、資産運用をおこなう団体のことです。
具体的には、次のような団体があります。
- 投資顧問会社
- 投資信託会社
- 損害保険会社
- 生命保険会社
- 年金基金
投資顧問会社とは、「どの銘柄が狙い目か」「いまこの銘柄は売るべきか」など、株式投資に関する助言をおこなう会社です。
投資家から委託された株の運用も手がけます。
投資信託会社は簡単に言うと、資産運用の代行会社です。
複数の個人投資家から集めた資金をもとに「ファンド」を作り、個人投資家の代わりに「ファンドマネージャー」が株や債権に投資します。
保険会社も、保険料収入をもとに投資を行っている団体です。
また、GPIF(独立行政法人年金積立管理運用)は年金積立金の管理と資産運用をおこなっており、130兆円もの資産を運用しています。
関連記事:初心者必見!バリュー株(割安株)のおすすめ銘柄6選を紹介
有名個人投資家を参考にしよう
日本と世界の有名な個人投資家たちは、簡単に真似できないような、独自のスタイルで資産運用しています。
そのため素人がテクニックを盗むのはなかなか難しいですが、投資に対する姿勢や考え方など、勉強になる部分が多いです。
特に情報収集を綿密におこない、「なんとなく」で投資先を決めないことの重要性を思い知らされます。
有名個人投資家たちから学び、自分の投資に活かしていきましょう。
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