FXで注文を出すとき、迷いがちなのが許容スリッページの設定です。
「みんなはどのくらいに設定しているの?」
「許容スリッページ設定の目安が知りたい!」
と思っている方も多いでしょう。
そこで今回は、FXの許容スリッページのおすすめ設定をご紹介します。
スリッページが少ないFX会社の選び方や、すべりにくいおすすめFX会社もご紹介していますよ。
「スリッページがひどい」と悩んでいる人も、解決策をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
スリッページについてしっかり理解して、FX取引を有利に進めましょう!
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FXのスリッページとは?
FX取引に携わる際に、避けて通れない現象のひとつが「スリッページ」です。
これは、FX取引で注文した価格と、実際に取引が確定した価格に、ズレが生じることを指します。
例えば、100円で取引を行おうと注文ボタンを押したのに、その取引が成立した価格が100.05円になっていた場合、0.05円のスリッページが発生したということです。
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FXでスリッページが発生する原因
スリッページが発生する主な原因は、注文を出してからその注文が処理されるまでの時間差にあります。
FX取引では、トレーダーがFX会社を通して金融機関に注文を出します。
この過程で、インターネットの通信状態やFX会社の処理速度などにより、注文が処理されるまでの間に価格が変動することがあるのです。
- トレーダーが使っているインターネットの通信状態や環境
- FX会社の処理速度
具体的には、スリッページが発生する原因は主に次の2つです。
1つ目は、トレーダーが使っているインターネットの通信状態や環境によるもの。
2つ目は、FX会社の処理速度によるものです。
これらの要因が重なり合うと、注文を出した時点から実際に処理が行われるまでの間に価格が変動し、スリッページが発生します。
特に注目したいのが、価格変動が激しいタイミングでのスリッページです。
例えば、重要な経済指標の発表が行われる前後などは、市場が大きく動き、注文が殺到することがあります。
このような状況下では、スリッページが発生しやすくなる傾向です。
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FXで許容スリッページを設定する意味
許容スリッページとは「いくらまでスリッページの発生を許すか」を表すものです。
これは注文時にあらかじめ設定します。
設定した数値以上のスリッページが発生した場合、その注文は自動的にキャンセルされる仕組みです。
これを活用すれば、相場が大きく動いている時でも、思い通りのレートからずれて約定するのを防ぐことができます。
これにより、思いがけない損失を回避できるわけです。
ですが、皆さんもお気づきかもしれませんが、許容スリッページを低く設定するほど、約定が難しくなるというデメリットもあります。
例えば相場が急激に動いている状況下で、設定した許容スリッページを超えると、取引が成立せずに終わってしまうこともあるのです。
一方で、許容スリッページを高く設定すると、良い面もあります。
それは、注文がスムーズに成立しやすいという点です。
自分のトレードスタイルやリスク許容度に合わせて、許容スリッページの設定を行うことが大切ですよ。
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FX許容スリッページのおすすめ設定|どのくらいがベスト?
たとえば許容スリッページをゼロに設定した場合、約定が難しくなります。
ですがある程度のスリッページを許容すれば、ズレは生じやすくなりますが注文をスムーズに約定させられるので、相場に乗り遅れにくくなるでしょう。
では、許容スリッページの設定はどれくらいが適切なのでしょうか?
約定を優先させたい場合、3pips程度に設定するのがおすすめです。
ただしこれは一般的な目安であり、皆さんのトレードスタイルや扱う通貨ペアにより、許容スリッページの目安は変わります。
トレードスタイル別おすすめ許容スリッページ設定
- スキャルピング…0〜0.3pips
- マイナー通貨…5〜10pips
- それ以外…3pips程度
例えばスキャルピングでは、微妙な価格変動を利用した取引を頻繁に行うため、スリッページの影響を大きく受けます。
スキャルピングでスリッページによる損失を抑えるためには、許容スリッページを狭くするのがおすすめです。
具体的には0〜0.3pipsを目安としましょう。
一方、ポンド/円や南アフリカランドなどのマイナー通貨を扱う場合、許容スリッページが狭すぎると約定が困難になります。
そのため、5〜10pips程度と大きめに設定するのが良いでしょう。
上記以外で約定を優先させたい場合は、損益に大きな影響を及ぼさない3pips程度を設定するのがおすすめです。
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スリッページの注意点
許容スリッページを設定するときに知っておきたい注意点を、3つご紹介します。
- 取引量が多いほど負担は増える
- 利益確定・損切りのタイミングを逃す可能性がある
- スキャルピングでは天敵
①取引量が多いほど負担は増える
スリッページが発生すると、それは実質的な手数料となります。
具体的な例で説明しましょう。
例えば、米ドル/円が100円の時に1万通貨買い、101円の時に売ったとします。
スリッページが発生せず、狙い通り101円で約定した場合、利益は10,000円となりますよね。
しかし0.1円(10pips)のスリッページが発生し、100.90円で約定した場合、利益は9,000円となります。
つまり、スリッページによる利益差は1,000円となるのです。
スリッページは1通貨単位で見ると小さな差に思えるかもしれませんが、取引通貨量が増えると、その影響は大きくなります。
②利益確定・損切りのタイミングを逃す可能性がある
スリッページが許容範囲を超えると、新規注文でも決済注文でも、注文がキャンセルされてしまいます。
特に決済注文の場合、許容スリッページを超えるとそのポジションは決済されない=利益確定や損切りのチャンスを逃してしまう可能性があるのです。
ここぞというタイミングで利益確定・損切りのタイミングを逃さないためにも、スリッページはただ「狭く設定しておけば安心」というものでもないことを覚えておきましょう。
③スキャルピングでは天敵
スリッページは、スキャルピングトレーダーにとって特に深刻な問題です。
スキャルピングでは小さな価格変動を狙い、その分だけ利益を得る戦略をとります。
そのため、スリッページによる価格のズレは、大きな損失を招く可能性があるのです。
このリスクを防ぐためには、メジャー通貨で許容スリッページを狭く設定して取引するのがおすすめです。
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スリッページがひどい!対策方法は?
- スリッページが少ないFX会社を選ぶ
- メジャー通貨を取引する
一つの対策としては、スリッページが少ないFX会社を選ぶという方法があります。
また、マイナー通貨はメジャー通貨に比べて取引量が少なく、スリッページが発生しやすい傾向が。
メジャー通貨を取引するのもひとつの方法です。
関連記事:FX初心者におすすめの通貨ペアはどれ?定番人気ペアの特徴や違いを解説
スリッページが少ないFX会社の選び方
スリッページが少ないFX会社を選ぶためのポイントは大きく分けて二つあります。
一つは「カバー先金融機関の数が多い」こと、もう一つは「サーバの性能が優れている」ことです。
- カバー先金融機関の数が多い
- サーバの性能が優れている
これらはどちらも、FX会社の処理速度問題に対する予防策となります。
カバー先金融機関の数が多い
カバー先金融機関の数が多いFX会社では、スリッページが発生しにくくなる傾向にあります。
カバー先金融機関とは、FX会社が仲介している金融機関のことです。
FX会社はトレーダーの注文とカバー先金融機関との間で、仲介役を果たしています。
カバー先が多いと、取引が分散されることで処理がスムーズに行われるため、スリッページの発生を防ぐことが可能となります。
カバー先金融機関の数を比較
主要なFX会社のカバー先金融機関数を、下記にまとめました。
FX会社 | カバー先金融機関 |
---|---|
松井証券 | 1社 |
GMOクリック証券 | 20社 |
DMM FX | 15社 |
SBI FXトレード | 1社 |
GMO外貨 | 30社 |
外為どっとコム | 24社 |
LINE証券 | 7社 |
LIGHT FX | 11社 |
みんなのFX | 11社 |
マネーパートナーズ | 19社 |
外為オンライン | 11社 |
JFX | 17社 |
ヒロセ通商 | 22社 |
FXブロードネット | 7社 |
JFX | 1社 |
FXTF | 18社 |
インヴァスト証券 マイメイト | 24社 |
マネースクエア | 1社 |
セントラル短資FX | 20社 |
サーバの性能が優れている
- 約定力の高さを宣伝している
- スキャルピング公認だと明記している
サーバの性能が優れたFX会社を選ぶと、スリッページの発生を防ぎやすくなります。
サーバの性能が高ければ、大量の注文が殺到する状況でも、遅延が少なくなるからです。
逆に、サーバの性能が低いと、雇用統計の発表などで注文が増える時間帯にスリッページが発生しやすくなります。
またスキャルピングを公認しているFX会社も、サーバに自信があると解釈できます。
そもそもなぜスキャルピングを認めていないFX会社もあるのかというと、短いスパンで何度も取引を繰り返すと、サーバーに負担がかかるからです。
そのため「スキャルピング公認」とはっきり書かれているFX会社も、スリッページを避けたいトレーダーにおすすめですよ。
関連記事:FXのスキャルピングにおすすめな通貨ペア3選!狙い目の時間帯も紹介
すべりにくい!スリッページが少ないおすすめFX会社3選
スリッページが少ないFX会社の条件をまとめると、次の通りです。
- カバー先金融機関の数が多い
- 約定力の高さをうたっている
- スキャルピングを公認している
この条件に当てはまる、おすすめのFX会社をご紹介します。
①FXプライムbyGMO
総合評価 | |
---|---|
スワップ/日 | 13.0円 |
スプレッド | 1.9銭 |
スワップ税金 | 未決済ポジション非課税 |
最小通貨単位 | 1000通貨 |
特徴 | スワップ投資に強い! スプレッドが広い…。 |
FXプライム by GMOは、スリッページが少ないと評価されているFX会社の一つです。
同社の特徴は約定力の高さにあります。
FXプライム by GMOは「約定率99.79%」と高い約定力を誇っており、狙い通りの取引を成立させられる可能性が高いです。
さらに、同社はスキャルピング取引を公認しており、スキャルピングトレーダーにとっても安心して利用できます。
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②LIGHT FX
総合評価 | |
---|---|
口座数 | 4万口座以上 |
取引単位 | 1,000通貨 |
取引手数料 | 無料 |
スワップポイント | 南アランド/円:91円/日 メキシコペソ/円:81円/日 |
スプレッド | 米ドル/円:0.2銭 ユーロ/円:0.4銭 英ポンド/円:0.9銭 |
取り扱い通貨ペア数 | 29通貨ペア |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌日 |
次に、ライトFXもスリッページが少ないと評価されているFX会社です。
「約定率99.9%」をうたう同社の高い約定力は、取引のスムーズさを保証します。
また、ライトFXもスキャルピングを公認しており、細かい取引を行うトレーダーにとっても適したFX会社と言えるでしょう。
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関連記事:【評判・口コミ】ライトFX(LIGFT FX)のメリット・デメリットを解説!トレイダーズ証券のFX
③IG証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | – |
取り扱い商品 | FX 先物・オプション CFD |
口座開設・取引までの日数 | 最短2日 |
特徴 | 豊富な通貨ペア FX以外も豊富 お得なキャンペーンが多い |
IG証券の最大の特徴は、注文後に不利な方向にスリップした際には約定せず、有利な方向にスリップしたときだけ約定する「プライス最適化機能」をデフォルトで提供している点です。
予想外の価格変動によるリスクを大幅に軽減しつつ、有利な方向にスリップしたときは利益を享受できます。
さらに、IG証券はスキャルピングも可能です。
「スキャルピング公認」と大々的に宣伝しているわけではありませんが、高頻度の取引を行うトレーダーも、IG証券を活用できるでしょう。
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関連記事:IG証券ノックアウトオプションのメリット・デメリット!攻略方法完全ガイド
FXのテクニカル分析のよくあるQ&A
FXのテクニカル分析のよくあるQ&Aについて紹介します。
- テクニカル分析はなぜ有効なの?
- テクニカル分析にはどのような種類がありますか?
- テクニカル分析はどの時間軸で使えますか?
- テクニカル分析は100%正しいの?
上記の、実際のところどうなのかわからなかった部分についてご紹介します。
Q.テクニカル分析はなぜ有効なの?
テクニカル分析は、過去の価格や出来高などのデータをもとに、将来の相場を予測する分析手法です。
過去の価格や出来高などのデータは、市場参加者の心理や行動を反映しているため、将来の相場を予測する際に役立ちます。
具体的には、テクニカル分析では、以下の3つの原則に基づいて相場を予測します。
- 過去の価格は未来の価格を反映する
- トレンドは継続する
- 動きやすい価格帯は再び動きやすい
これら3つの原則は、過去の価格や出来高などのデータをもとに、将来の相場を予測する際に有効なのです。
Q.テクニカル分析にはどのような種類がありますか?
テクニカル分析には、トレンド系、オシレーター系、ボリューム系、心理指標系など、さまざまな種類があります。
- トレンド系
トレンドの方向性や強弱を判断する指標です。
移動平均線、一目均衡表、MACDなどがあります。 - オシレーター系
相場の過熱感や売られすぎ、買われすぎの状態を判断する指標です。
RSI、ストキャスティクス、ボリンジャーバンドなどがあります。 - ボリューム系
出来高の変化を判断する指標です。
出来高比率、移動平均ボリュームなどがあります。 - 心理指標系
市場参加者の心理を判断する指標です。
フィボナッチ数列、チャネルラインなどがあります。
これらの指標を組み合わせることで、より正確な相場予測を行うことができます。
Q.テクニカル分析はどの時間軸で使えますか?
テクニカル分析は、さまざまな時間軸で使用することができます。
- デイトレード
1日程度の短期的なトレンドを狙うトレードです。
1分足や5分足などの短い時間軸で使用します。 - スイングトレード
数日~数週間の短期的なトレンドを狙うトレードです。
1時間足や4時間足などの中間的な時間軸で使用します。 - ポジショントレード
数週間~数ヶ月の長期的なトレンドを狙うトレードです。
日足や週足などの長期的な時間軸で使用します。
自分のトレードスタイルに合った時間軸で使用することが大切です。
Q.テクニカル分析は100%正しいの?
テクニカル分析は、過去の価格や出来高などのデータをもとに、将来の相場を予測する分析手法です。
しかし、過去のデータが必ず将来に反映されるとは限らないため、100%正しいとは言えません。
テクニカル分析は、あくまでも相場の予測を補助するためのツールのため、自分の判断と組み合わせて、有効に活用するようにしましょう。
また、テクニカル分析は、過去のデータをもとに行うものであるため、過去になかった新しい情報やイベントによって、予測が外れることもあります。
そのため、テクニカル分析を使用する際には、常に最新の情報を収集し、状況に応じて柔軟に対応することが大切です。
まとめ~おすすめはスリッページが発生しにくいFX会社!~
許容スリッページのおすすめ設定や、スリッページが発生しにくいおすすめのFX会社について紹介してきました。
FX取引において、スリッページは重要な要素の一つとなります。
特に、大量の通貨を取引するスキャルピングでは、スリッページの影響は深刻になり得るので注意が必要です。
スリッページを完全に避けるのは難しいですが、スリッページが発生しにくいFX会社を選ぶことはできます。
カバー先金融機関の数が多いことや、サーバの性能が高いことなどを基準に選ぶと良いでしょう。
約定力の高さをうたっている、スキャルピングを公認しているといった点が、ひとつの判断基準になりますよ。
自分の取引スタイルや投資戦略に最適なFX会社を選び、安心して取引ができる環境を整えることをおすすめします。
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