株式投資を始めるには、まず証券会社で口座を作り、その口座に入金するという準備が必要です。
その後、買いたい株を選び、インターネット経由で注文を出します。
今回は株式投資の始め方を、初心者向けにわかりやすく解説します。
「株の選び方が知りたい」
「株を始めるにはいくら必要?」
「株式投資の勉強方法は?」
といった疑問にもお答えしていくので、まだ株式投資についてよく知らないという初心者の方も、ぜひ参考にしてください。
株式投資は必ず成功するわけではなく、失敗するリスクもありますが、大きな利益を得られる可能性がある人気の投資方法です。
数百円~数千円程度の少額から、スマホひとつで始められます。
関連記事:株の始め方やコツって?初心者にも分かりやすく徹底解説
株式投資の仕組み
株式投資は、企業の成長に投資することで、利益を得ることができる投資手法です。
株式投資を始めるには、証券会社に口座を開設し、資金を入金する必要があります。
株式とは
会社は、事業の資金を集めるために、株式を発行します。
投資家は株式を購入することで、その会社に資金を提供。
会社は株を買って出資してくれた人たち(株主)に、事業で得られた利益の一部を、「配当金」として定期的に配分する…という仕組みです。
売買時の差額で利益・損失が出る
企業の業績が良くなれば、買ったときよりも株価が上がります。
株価が上がったタイミングで、持っている株を売れば、買ったときとの差額で利益を出すことが可能です。
しかし反対に、企業の業績が悪くなり、株価が下がったタイミングで株を売ると、損をしてしまいます。
関連記事:株式投資の仕組みとは?投資初心者でも分かるよう簡単に解説!
株式投資の始め方
株式投資の基本的な始め方を、5つのステップで解説します。
「株ってどこで買えるの?」「どうやって売買すればいいの?」と疑問に思っている方は、参考にしてくださいね。
- 証券会社で口座開設する
- 株の購入資金を証券口座に入金
- 買いたい株を選ぶ
- 株を購入する
- 株を売る
STEP①:証券会社で口座開設する
株式投資を始めるには、まずは証券会社で口座を開設します。
証券口座の開設は無料です。
また、証券会社の口座は、1人でいくつでも作れます。
おすすめはネット証券
証券会社には、スタッフが対面で案内してくれる「総合証券」と、インターネット取引を基本にしている「ネット証券」があります。
ネット証券は店舗の運営コストや人件費がおさえられている分、株取引にかかる手数料が安いので、おすすめです。
証券会社選びに迷ったら、次の人気ネット証券を検討してみてください。
- ネット証券最大手で手数料も格安の「SBI証券」
- 楽天ポイントが貯まる「楽天証券」
手数料や単元未満株取引サービスの有無などを比較して、自分に合った証券会社を選びましょう。
口座開設の流れ
口座開設の手続きは、基本的にすべてインターネット上で完結します。
口座開設には、マイナンバーと身分証明書が必要です。
申し込みの後、審査が実施され、最短即日~数日で口座開設完了の通知が届きます。
口座開設完了の通知が届いたら、証券会社のマイページにログインできるようになります。
STEP②:株の購入資金を証券口座に入金
証券口座を作ったら、株を買う資金を入金しましょう。
インターネットバンキングがおすすめ
銀行窓口やコンビニのATMから振り込む方法もありますが、インターネットバンキングから入金する方法がおすすめです。
インターネットバンキングから入金すると、多くの証券会社で振込手数料が無料になり、また入金内容が即時反映されます。
一方、銀行窓口やコンビニのATMから証券口座に入金すると、都度手数料がかかり、入金内容が反映されるまでタイムラグが生じます。
余剰資金だけを入金する
また、投資は全財産でおこなうのではなく、余剰資金で行うことが大切です。
もし入金したお金をすべて失ったとしても、半年~1年は生活していけるように、「生活防衛資金」を取っておきましょう。
STEP③:買いたい株を選ぶ
証券会社のマイページで、買いたい株式を選びます。
企業名や業界・分野ごとに検索が可能です。
株の選び方
企業の業績や財務状況、株主優待や配当金などを考慮して、自分の投資目標に合った銘柄を選びましょう。
今後値上がりしそうな株を買うべきですが、そうはいっても株価の上昇・下落を100%正確に予測することはできません。
「いつも使っているお店」や「良いと思う商品を作っている会社」など、自分が興味がある会社の株を選んでみるのも一つの方法です。
単元未満株もおすすめ
株は基本的に、100株単位での取引です。
これを「1単元」といいます。
しかし1株あたり数百円~数千円することが多く、100株買うとなると、まとまった金額の投資が必要です。
単元未満株取引ができる証券会社なら、1株単位で購入できます。
まずは少額から、単元未満株取引を始めてみるのもおすすめです。
STEP④:株を購入する
証券会社のマイページから、選んだ銘柄の株を購入します。
入力が必要な項目は次の通りです。
慣れてしまえば難しくありません。
入力内容 | 詳細 |
---|---|
購入する株数 | 購入したい株数を入力 |
注文方法 | 基本の注文方法は、成行注文・指値注文 |
買いたい金額 | 指値注文の場合、株価が何円になったら買いたいか、金額を入力 |
注文期間 | いつまで買い注文を出しておくか、期間を設定 |
預かり区分 | NISA口座・特定口座・一般口座など、どの口座で株を買うのか選択 ※非課税で投資したいなら「NISA口座」がおすすめ。 |
指値注文と成行注文の違い
株を購入する際の注文方法は、「指値注文」と「成行注文」が一般的です。
「指値注文」は、株価が指定した価格になったら購入する注文方法です。
一方「成行注文」は、注文を出した時点の市場価格で、すぐ取引する方法となっています。
すぐに株を買いたい時は、「成行注文」がおすすめです。
希望額で買いたいなら、指値注文を利用するといいでしょう。
株の注文ができる時間帯
日本で株取引がおこなわれている時間帯は、平日の9:00~15:00(休憩時間を除く)です。
取引時間外でも、予約注文を出すことができます。
また中にはSBI証券や松井証券のような、夜間の時間外取引がおこなえる証券会社もあります。
ただ、夜間取引では投資できる銘柄に限りがある点に注意してください。
STEP⑤:株を売る
株価が上がって利益を確定させたいときや、株価が下がってこれ以上の損失を避けたいときに、「売り注文」を出します。
株を売らなければ、利益も損失も確定しません。
まだ未確定の利益や損失のことを、「含み益」「含み損」と呼びます。
含み益のまま株を売らないでいると、いずれ株価が下がって含み損に変わってしまう可能性があります。
また含み損のまま、いずれ値上がりするかもしれないと思って株を売らないでいると、さらに株価が下がって売るに売れない状態に陥ることがあります。
利益や損失は、タイミングを見て確定させるべきです。
- 株価が上昇し、利益が出たとき
- 株価が下落し、これ以上の損失を回避したいとき
株の売り方
証券会社のマイページで、保有している銘柄の一覧から売りたい株を選んで、注文画面を開きましょう。
入力が必要な項目は、次の通りです。
入力内容 | 詳細 |
---|---|
売却したい株数 | 売りたい株数を入力 |
注文方法 | 指値注文、成行注文など |
売りたい金額 | 指値注文の場合、株価が何円になったら売るか指定する |
注文期間 | いつまで売り注文を出しておくか、期間を指定する |
最後に取引パスワードを入力して、売り注文を確定させます。
関連記事:高配当株で配当金生活も夢じゃない!高配当株の選び方&儲けワザ
株式投資を始めるメリット
- 買ったときと売ったときの差額で稼げる
- 配当金がもらえる
- 株主優待がもらえる
- 株主総会に参加できる
買ったときと売ったときの差額で稼げる
株式投資でもっとも大きく稼げるチャンスがあるのは、買ったときより株価が値上がりしたタイミングで、株式を売ることです。
たとえば1株2,000円のときに買った株が、半年で3,000円に値上がりしたとします。
このタイミングで売却すれば、1,000円の利益が出ますよね。
さらにもし100株買っていたとすると、1,000円×100株=利益は10万円です。
株価はどうやって決まるの?
なぜ株価が上がったり下がったりするのでしょうか。
企業の成長が期待されているときは、その会社の株を購入する人が増え、結果的に株価は上昇します。
多くの人が欲しがる商品は、多少高くても売れるので、値上がりしていくのと同じです。
逆に業績の見通しが悪い企業の株価は下落します。
不人気の商品は、値下げしないと売れないのと同じです。
株価はニュースなどの影響で短期的に揺れることもありますが、長期視点では、企業の業績に応じて動くものです。
配当金がもらえる
株式を持っているだけで、企業の利益を株主に分配する形で支払われる「配当金」がもらえます。
長期投資を考えているなら、配当金目当てで株式を運用する方法もおすすめです。
一般的に、企業の業績が悪くなれば配当金は減り、業績が良ければ配当金も増えます。
安定した配当を期待できる企業の株式は、投資家に人気です。
1株あたりの年間配当金÷現在の株価
配当金の利回りは、だいたい2%に満たないくらいが平均です。
また、配当金がもらえる回数は、年に2回の企業が多いです。
配当金は必ずもらえるの?
配当金はその企業の株を持っている限り、ずっと受け取れる権利があります。
しかし配当が行なわれないこともあるので、必ずもらえるわけではありません。
新興企業の場合、利益を配当として株主に還元するより、事業拡大のための先行投資を優先していることも珍しくありません。
ただし成熟企業の配当が無配となったときは、多くの場合、経営が悪化していると考えられます。
株主優待がもらえる
「株主優待」とは、株を持っているだけで企業からもらえるプレゼントのようなものです。
日本の上場会社の3分の1以上が、株主優待を実施しています。
企業によっては非常に魅力的な優待があるため、株主優待目当てに株式を購入する人もいるほどです。
株主優待が魅力的な企業の株価は、他の企業が全体的に株価を落としている場面でも、比較的安定しているという特徴があります。
ただし株主優待の内容が改悪されたり、株主優待そのものがなくなったりする場合もあるので、その点には注意してください。
株主優待の例
具体的にはどんな株主優待があるのかというと、会社によっていろいろですが、自社の商品や割引券であることが多いです。
たとえば、「オリエンタルランド(4661)」の株を100株以上保有していると、東京ディズニーランドか東京ディズニーシーで使える優待パスポートがもらえます。
これは特に人気が高い株主優待です。
株主総会にも参加できる
さらに株主は、株主総会に出席して、経営陣に質問したり意見したりすることができます。
少しでもその会社の経営と関わる機会が設けられているのはメリットです。
また会社によっては、株主総会に出席すると、お土産がもらえる場合もあります。
関連記事:新設されたおすすめの株主優待10選!お得なのはどの銘柄?
株式投資のリスク
株式投資は、必ず儲かるわけではありません。
ではどんなときに損をしてしまうのか、3つのパターンを見ていきましょう。
- 買ったときより株価が下がる
- 配当金が減る
- 株主優待の内容が改悪される
買ったときより株価が下がる
株価が購入価格より下がってしまい、売却するときに損を出すことがあります。
これは売買差損と呼ばれ、株式投資のリスクの一つです。
買ったときよりも株価が下がってしまい、売ればマイナスになってしまうため、長期にわたって仕方なく持ち続けている株のことを指します。その株の会社の業績や市場の状況を見ても、近い将来に株価が戻りそうもないとき、その株は「塩漬け」になってしまうというわけです。
どんどん値下がりして損失が拡大する前に、損切りの判断をすることも大切です。
企業が倒産した場合
企業が倒産すると、その企業の株価は大きく下がり、最悪の場合は株式が無価値になることもあります。
- 上場廃止…「整理銘柄」に指定され、約1カ月後に、株式市場での取引はできなくなってしまいます。整理銘柄は投資家たちが一斉に売るので、株価が暴落します。
- 会社が破産…株式の価値は0円になってしまいます。
投資する企業を選ぶ際は、その企業の財務状況や業績を、しっかりと調べることが必要です。
②配当金が減る
企業の業績が悪化し、配当金が減ったり、無配になったりする場合もあります。
しかも高配当銘柄は配当金目当てで買っている人が多いので、配当金が減る→手放す人が増える→株価が下がって売却益も減る…という悪循環に陥る場合があります。
配当金目当ての長期投資では、企業の業績や配当政策をしっかりと把握することが重要です。
③株主優待の内容が改悪される
株主優待は企業の裁量によって設定されているので、内容が変更されたり、場合によっては廃止されたりする可能性があります。
株主優待を目的として株式投資を行う際は、もし優待内容が変わったらどうするか、事前にシミュレーションしておくこともおすすめです。
関連記事:分散投資とは?リスクをおさえるには分散投資がおすすめ!方法と銘柄を紹介
株式投資の銘柄の選び方
株式投資を始めるうえで特に難しいのが、「どの企業の株を買えばいいか」でしょう。
株式投資では、「値上がり益を狙うのか」「配当金を狙うのか」などの方針を最初から決めておき、その方針に沿った銘柄を選ぶことが重要です。
パターン別に株式投資の銘柄の選び方をご紹介します。
- 値上がりする銘柄の選び方
- 高配当銘柄の選び方
- 株主優待銘柄の選び方
値上がりする銘柄の選び方
売買差益で利益を狙う投資スタイルには、次のようなものがあります。
割安株投資
実力ある企業の株が今は安いと思ったときに買っておけば、そのうち企業の本当の価値に見合った価格になって、儲かる可能性が高いです。
つまり、企業の実力や価値に対して、株価が低いと思ったら投資するのが、「割安株投資」の考え方です。
関連記事:割安株が見つかる「ファンダメンタルズ分析」とは?やり方とおすすめツールを紹介!
成長株投資
「成長株投資」とは、その企業がこれからどんどん成長すると思うなら、それを買います。
その企業が大きな利益を上げれば、株価も大きく上がる可能性があるからです。
新興市場株・IPO投資
まだ比較的新しい会社が多い新興市場の株を「新興市場株」、新しく上場した企業の株を「IPO株」と言います。
まだ若い会社は、すでに大きな会社よりも大幅な成長の可能性を秘めているため、株価も大きく上がる場合があります。
ただしIPO株を買うには、新規上場の際におこなわれる抽選で、当選しなければなりません。
低位株投資
「低位株投資」とは、株価が数円~100円程度と安いものの、何か問題を抱えているような株を買う方法です。
普段はあまり注目されない低位株も、黒字転換したり良いニュースが出たりすると株価が上がり、利益を得ることができます。
ただし経営破綻するリスクもあるので、低位株投資は避けるべきだと言われることもあります。
高配当銘柄の選び方
配当金重視で投資する方法もあります。
しかし、高い配当利回りだけを見て買うのはNGです。
高配当株の中には、業績悪化見通しによって株価が下がり、配当利回りが高くなっているような銘柄もあります。
また、配当性向が50%以上と高すぎる銘柄も避けたいところ。
配当性向とは、「当期利益のうち何割を配当金として株主に分配しているか」を指します。
配当性向が高いということは、株主への利益還元に積極的とも捉えられますが、事業にお金を使って成長への先行投資をしていることも大切です。
さらに決算資料を見て、今後の事業展開に期待が持てそうな銘柄や、世の中の流れに合っている銘柄を選ぶといいでしょう。
株主優待銘柄の選び方
株主優待を実施しているのは、上場企業の3社に1社くらいです。
どの企業も株主優待を実施しているわけではないという点に、まず注意しましょう。
なお株主優待は、100株以上保有しないともらえないことが多いです。
中には1株だけでも株主優待がもらえる企業もありますが、基本的には保有株数が500株、1000株と増えるほど、優待内容も豪華になります。
配当金や必要な投資額とあわせて、お得かどうか計算してみましょう。
(株主優待+配当金)÷投資した金額
松井証券のスクリーニング機能では、株主優待の有無が検索結果に表示されます。
さらにクリックすると、株主優待の内容まで確認できるので、株主優待を重視したい人におすすめです。
また、株主優待ブログをチェックして真似する方法もあります。
どんな優待が届いたか写真付きで紹介されているので、参考にしやすいです。
関連記事:おすすめの割安株ランキングTOP10!PER・PBRが低い銘柄はどれ?
株を買うタイミング
「買いたい銘柄の目星は付いたけど、どのタイミングで買えばいいのか」と判断に迷う投資家も多いでしょう。
株を購入するタイミングは、以下のようなシーンが狙い目です。
- 株価が割安なとき
- 株価上昇の勢いがあるとき
株価が割安なとき
株価が割安になったときは、その企業の株を買うチャンスと言えます。
割安株とは、企業の実際の価値に対して、株価が低い状態のことです。
つまり市場(投資家)がその企業の価値を正しく評価すれば、株価が上がるだろうと思われる企業の株です。
- 高配当銘柄・株主優待銘柄の権利確定日が過ぎたとき
- 業績が良くなったが、まだ株価に反映されていないとき
株主優待と配当金を受け取るには、権利確定日の前に、その株を買っておかなくてはなりません。
高配当銘柄や株主優待銘柄は、権利確定日が過ぎると、配当金や優待目当ての投資家が株を売却して値下がりしやすいです。
株価上昇の勢いがあるとき
また、株価上昇の勢いがあるときは、これからさらに値上がりする可能性があります。
しかしいずれ株価上昇が止まったとき、利益確定のために売る投資家が増える→一気に下落するという流れになる可能性も無視できません。
そのため、このような銘柄を狙うときは、あまり欲張らずに上昇の勢いが落ちてきたタイミングで売るといいでしょう。
関連記事:株を買うタイミングはいつ?初心者が知っておきたい株の買い方・売り方
株を売るタイミング
株式投資では、株を買った段階で、「どんな条件になったら売るか?」も考えておくことが大切です。
株を売るタイミングとしては、以下のようなシーンが考えられます。
- 目標の株価まで上がったとき
- 業績が良い決算発表の後
- 損切りラインまで値下がりしたとき
目標の株価まで上がったとき
株を買う時、どの程度値上がりしたら手放すのか、初めから決めておくことが大事です。
たとえば「5,000円の利益が出たら売る」あるいは「株価が100円上昇したら売る」など、具体的な目標を持つと良いでしょう。
そうすることで、設定した目標に達したら逃さず売却することが可能になります。
株価がもっと上がるのではないかと欲張りたくなることもありますが、売却のタイミングを逃すと、今度は値下がりによって損失を被る可能性もあります。
目標の株価まで上がったら一旦利益を確定させ、その後さらに価格が上がるなら再度買うという方針がおすすめです。
業績が良い決算発表の後
決算の内容が良かった場合、人々の注目が集まり、株価が上昇する傾向にあります。
このタイミングで売却を検討すると良いでしょう。
一方、業績が悪化した決算後に、株価が下がる場合もあります。
しっかりと業績をチェックし、適切な売却タイミングを計ることが大切です。
損切りラインまで値下がりしたとき
株式投資をするときは、最初から損切りラインを決めておきましょう。
「株価が○円まで下落したら売却する」と事前に決めて、その価格になったら絶対に売る、というやり方を徹底することが大切です。
このルールを無視してしまうと、損失が広がる一方で「株価が戻るのではないか」と期待してしまい、さらに損失が拡大するという事態になりかねません。
株価が戻るのを待つより、損切りをして他の企業への投資にそのお金を使った方が、効率的な場合もあります。
損切りは難しいと感じる方も多いですが、とても重要なポイントなので、しっかり理解しておきましょう。
関連記事:1株からでも株主優待が受けられるオススメ銘柄15選を紹介
株式投資を始めるために必要な資金
株式投資は、数百円~1,000円程度から始められます。
通常、日本の株は、100株単位を1単元として売買するのが一般的です。
例えば株価が1,000円の株を購入するときは、1,000円×100株なので、最低10万円の投資が必要となります。
しかし、1株から株を売買できる「単元未満株取引」を利用すれば、数百円から株式投資を始められるのです。
3,000円あれば8割以上の銘柄を購入できる
実は、日本に上場している約3,700銘柄の中で、株価が3,000円以下の企業は全体の8割以上。
つまり、3,000円用意すれば、日本株の大半を単元未満株取引できます。
また、株価がそもそも非常に安い(数円~100円程度)の銘柄なら、1,000円~1万円程度の資金で100株購入することも可能です。
関連記事:株を始める最低資金はいくら?1株数百円からできる初心者におすすめの少額投資
初心者が株式投資で成功するコツ
初心者が株式投資で成功するためには、以下のようなポイントを押さえておくことが重要です。
- NISA口座から投資する
- 利益確定・損切りのルールを決めておく
- 分散投資する
- 投資信託やETF経由で株を買う
- 売買差益よりも株主優待や配当金を狙う
①NISA口座から投資する
NISA(ニーサ)とは、非課税投資枠のことです。
株式投資で得た利益には、20.315%の税金がかかります。
しかしNISA口座で株式投資をすると、一定の金額まで、投資で得た利益に対してかかる税金が、非課税になるのです。
利益が非課税になる分、資産を効率的に増やすことができます。
②利益確定・損切りのルールを決めておく
投資を始める前に、利益確定と損切りのルールを決めておきましょう。
たとえば「株価が○円まで下がったら、それ以上の損失が出る前に売る」「株価が○円まで上がったら、利益を確定させる」など。
「あのタイミングで売っていれば利益になっていた・損失を抑えられた」と後悔しないためにも、自分で作ったルールをしっかり守るようにしましょう。
③分散投資する
全ての資産を一つの銘柄に投資するのではなく、投資先は分散させましょう。
特定の銘柄や業界の値下がりによって、大きな損失を被る可能性が低くなります。
分散投資の方法
分散投資を行う方法はいくつかありますが、たとえば以下の3つの方法が挙げられます。
- 銘柄の分散
- 業種の分散
- 地域の分散
銘柄の分散とは、異なる銘柄に投資することでリスクを軽減する方法です。
たとえば、1つの銘柄に集中投資するのではなく、10銘柄に分散投資することで、1つの銘柄が値下がりした場合の影響を軽減することができます。
業種の分散とは、異なる業種に投資する方法です。
たとえば製造業だけに投資するのではなく、サービス業や金融業にも投資すれば、特定の業種の不振によるリスクを軽減することができます。
地域の分散とは、異なる地域に投資する方法です。
たとえば日本企業だけではなく、米国企業にも投資することで、特定の地域の経済情勢によるリスクを軽減できます。
④投資信託やETF経由で株を買う
初心者にとって、どの企業の株を買うか選ぶのは、難易度が高いかもしれません。
そこで、投資信託やETF(Exchange Traded Fund)の利用もおすすめです。
投資信託やETFでは、ひとつの銘柄を選ぶだけで、複数の株式に分散して投資ができます。
投資の結果が特定の銘柄の値動きに左右されにくくなり、リスクを軽減することが可能です。
⑤売買差益よりも株主優待や配当金を狙う
株主優待や配当金を狙うスタイルの株式投資は、初心者にもおすすめです。
- 安定的なリターン:配当金や株主優待は、企業の業績に連動してはいますが、定期的に支払われます。売買差益を狙うよりも安定的なリターンを得ることが可能です。
- 長期保有に適している: 配当金や株主優待を狙う投資法は、長期保有に向いています。時間をかけて企業価値の上昇を待ちつつ、その間に得られる配当や優待を収入源とすることができます。
- 株価変動リスクの軽減:株価が下がった場合でも、配当金や株主優待を受け取ることができるため、株価変動リスクが相対的に軽減されます。
ただし配当金や株主優待を主目的にすると、大きな利益をもたらす可能性のある高成長企業を見逃す可能性があります。
なぜなら、多くの高成長企業は利益を事業投資に回すため、配当を少なく設定するか全くしないことも多いからです。
また、配当金は企業の業績によって変動します。
業績が悪化すると、配当金が減少するか一時的に支払われなくなる可能性もあると知っておきましょう。
関連記事:おすすめの株主優待一覧!食品系や穴場のお得な銘柄を厳選
株式投資初心者におすすめのネット証券
株式投資を始めるにあたり、証券会社の選択は重要なポイントとなります。
以下、初心者におすすめの証券会社を3つご紹介します。
証券会社 | 単元未満株 | 手数料 | 米国株 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
○ | 1日100万円まで無料 | ○ | 手数料が安い 商品数豊富 | |
✕ | 1日50万円まで無料 | ○ | 無料相談できる サポートが手厚い | |
○ | 1日100万円まで550円 | ○ | 銘柄分析ツールが好評 米国株に強い |
①手数料が安い業界最大手「SBI証券」
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 2,632件 |
株式以外 | 債券 FX CFD 金/銀/プラチナ 先物・オプション 保険 |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 圧倒的口座数 100万円まで手数料0円 充実のサービス |
SBI証券は、業界最大手の証券会社です。
取引手数料が非常に安いのが特徴。
また、株以外の商品数も豊富です。
投資初心者からも人気が高いですよ。
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関連記事:SBI証券の評判・口コミ!実際のところどうなのか利用者の声から徹底解説
②プロに無料相談できる「松井証券」
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,580件 |
株式以外 | FX 先物・オプション |
口座開設・取引までの日数 | 最短3日 |
特徴 | 使い勝手の良いツール お得な手数料 手厚いサービス |
松井証券では、株式投資について無料電話で相談することができます。
株式投資初心者にとって、専門家の意見を直接聞けるのは非常に有益です。
ネット証券でありながら、サポート体勢がかなり手厚く、創業100年の歴史を持つ老舗ならではの安心感があります。
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関連記事:松井証券の評判・口コミまとめ!手数料や投資信託についても解説
③銘柄分析が評判の「マネックス証券」
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,235件 |
株式以外 | 債券 FX 先物・オプション 金・プラチナ |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 100円から始められる 米国株に強い お得なマネックスポイント |
マネックス証券は、銘柄分析ツール「銘柄スカウター」が評判の証券会社です。
企業をじっくり分析しながら、自分で株を選ぶことができます。
また、人気の米国株式投資にも強いです。
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関連記事:マネックス証券の評判・口コミまとめ!米国株やIPOの人気についても解説
まとめ~株式投資の始め方は難しくない!~
今回は、株式投資の始め方を解説してきました。
- 証券会社で口座を開設
- 購入資金を入金
- 購入したい株を選んで購入
- 必要に応じて売却
株式投資はリスクを伴いますが、適切な知識と戦略を持って臨むことで、資産運用の一環として大いに役立ちます。
株の購入・売却のタイミングは、株価の状況や自己の投資目標に基づいて決めることが重要です。
また、初心者が株式投資で成功するためには、利益確定・損切りのルール設定、分散投資などが有効となります。
初心者の方も、株式投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。
関連記事:株を買うならどこの証券会社がおすすめ?手数料や銘柄数を徹底比較!
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